Dream Stage
Entertainment
 PRIDE SPECIAL 男祭り 2003
◇埼玉・さいたまスーパーアリーナ◇2003年12月31日(水)◇18:00 ◇観衆 3万9716人

桜庭、ノゲイラ弟に完敗、吉田はドロー

 メーンイベントは、桜庭和志がホジェリオ・ノゲイラと対戦したが、ノゲイラの打撃の前に大苦戦、2−0の判定で敗れた。吉田−ホイスの再戦は、引き分けに終わったが、試合は完全にホイスペースに終わった。

写真=ホイスに終始攻められ顔をゆがめる吉田(撮影・鹿野芳博)

◆OH砲が来場

 予告通りに1月4日のハッスル1に出場する橋本真也と小川直也が来場した。高田PRIDE統括本部長とマイクを通じての舌戦を展開、さらに小川と対戦するゴールドバーグまでがリングに登場した。ここで小川がゴールドバーグの胸ぐらを叩くと一気に大乱闘に発展した。

写真=上着を脱ぎ捨て、ゴールドバーグ(手前)に飛びかかる小川(撮影・栗山尚久)
03−04 5大バトル特集

▽第10試合 1回10分・2、3回は5分
×桜庭和志
(日本/高田道場)
判定
0−2
アントニオ"ホジェリオ"ノゲイラ○
(ブラジル/ブラジリアン・トップチーム)
 左右のパンチでペースを握ったノゲイラが、判定で桜庭を下した。1R序盤こそ、桜庭が優位に試合を進めたが、以降は完全にノゲイラのペース。ノゲイラは、打撃で完全に桜庭を圧倒。3R終盤には、ロープ際に追い込みながら左右のパンチを立て続けに叩き込むと、桜庭は棒立ち状態に。さらに終了のゴング直前には、ロープ際で腰を落とした桜庭のガードの上からキックを打ち込んだ。ゴングと同時にマウスピースを外した桜庭は、口から激しく出血するほどのダメージだった。ジャッジ1人は、ドロー判定だったが、判定でノゲイラが快勝した。

 ◆ホジェリオのコメント「桜庭との対戦は夢だった。その試合でいい戦いが出来てうれしい。打撃でもグラウンドでもKOを狙っていた」

 ◆桜庭のコメント「あけましておめでとうございます。バテました。ダメージというよりも最初でバテちゃいまして、動けなかった。セミからメーンまでの時間にテンションがガクッと下がってヤバイなあと思った。今年の大みそかはやりたくないです」
▽第9試合 1回10分・2、3回は5分
○田村潔司
(日本/U−FILE CAMP)
1R 2分20秒
腕ひしぎ逆十字固め
ロニー・セフォー×
(ニュージーランド/ファイトアカデミー)
 田村が、総合格闘技初挑戦のセフォーを秒殺した。田村は開始直後にタックルからマウントポジションを確保し、優位に試合をコントロールする。小刻みなパンチを打ちながら、体勢を整えつつ、腕を狙いに行く。2分過ぎに両手を一気に取ると、そのまま強引に腕ひしぎに移行、セフォーの腕が完全に伸びきり、あっさりとタップを奪った。試合後にマイクを握った田村は「これからも純粋に強くなるために、練習を続けます」と語った。

 ◆田村のコメント「打撃の選手だったので、関節1本に絞った。次はホイス選手とやりたいですね。吉田選手がああなったので。桜庭選手とはお互いが納得いく感じでやれれば、現時点では…」

 ◆セフォーのコメント「負けたけど晴れ晴れした気持ち。次楽しみにしています。田村さんスゴかった」
▽第8試合 1回10分・2、3回は5分
○近藤有己
(日本/パンクラスism)
1R 3分27秒
TKO
マリオ・スペーヒー×
(ブラジル/ブラジリアン・トップチーム)
 近藤がPRIDE初参戦を勝利で飾った。グラウンドでの攻防へ引き込もうとするスペーヒーは、タックルから体を密着させた状態からテークダウンを狙う。が、近藤は冷静に対応、スペーヒーに優位なポジションを取らせない。さらに近藤は、タックルに来たスペーヒーを巧みにかわすと、一気にテークダウンを奪い、バックポジションからサイドポジションを確保すると一気に左ヒザをスペーヒーの顔面に叩き込む。さらにもう1発入れた段階で、激しくスペーヒーが顔面から出血。ドクターチェック後に、試合終了のゴングがならされ、近藤が快勝した。近藤は、得意の打撃ではなく、グラウンドでスペーヒーを圧倒、その強さを見せつけるとともに、試合後にマイクを握り「次は、ヴァンダレイ・シウバ選手と戦いたいです」とアピールした。

 ◆近藤のコメント「しつこくて本当にスペーヒーという感じ。今年3度戦った菊田さんに似ていて、寝技に対する対応が明確にいきた。お茶の間に自分がどういう風に映ったのか心配で、今回パンクラスをアピールするいい機会になったと思う。プライドの上はシウバ選手なので、彼と戦いたい」
▽第7試合 1回10分・2、3回は5分
×坂田 亘
(日本/EVOLUTION)
1R 7分12秒
腕ひしぎ逆十字固め
ダニエル・グレイシー○
(ブラジル/グレイシー柔術)
 ダニエルが腕ひしぎ逆十字固めで坂田をに快勝した。ダニエルは、開始直後の前方首固めをきっかけにテークダウンを奪い、ガードポジションを確保。パンチの連打からサイドポジションに移行し、優位に試合を進めた。坂田の必死の反撃を見せるが、グラウンドのテクニックは、ダニエルが一枚上手。一度は坂田に上のポジションを許すが、大きなダメージを受けることなく、体勢を入れ替え、再度マウントポジションをキープ。打撃で優位に試合を進めながら、最後は坂田の腕をがっちりと決めた。プロレスラーの意地を見せた坂田は、2度、3度と腕を絞られながらタップはしなかったが、完ぺきに決まったヒジの状態を見たレフェリーが試合を止めた。

 ◆坂田のコメント「無理に外そうとして左肩を痛めてしまいました。もっと打撃でいきたかったけど、ブランクからかできなかった。無意識にタックルに行って潰された感じ。個人に対してリベンジしたいというのではなく、自分自身に落とし前をつけないと」

 ◆ダニエルのコメント「トレーニング通り、練習通りの試合。坂田は本当のサムライだった」
▽第6試合 ゲーリー・グッドリッジ引退試合(1回10分・2、3回は5分)
○ゲーリー・グッドリッジ
(トリニダード・トバゴ/フリー)
1R 27秒
KO
ドン・フライ×
(米国/フリー)
 グッドリッジが右ハイキック1発でフライを秒殺した。両者の重いパンチの応酬で試合はスタート。ともに一撃必殺の威力を持つ打撃で、近距離で激しい打ち合い…という雰囲気を見せた。直後に、前に出ようとしたフライに対して、グッドリッジの右ハイキックがカウンター気味に完ぺきに側頭部にヒット。まともにハイキックを受けたフライはそのまま前のめりに倒れ込み、レフェリーがゴングを要請した。PRIDEの番人グッドリッジは、長年のライバル・フライを相手に、素晴らしい引退試合を行い、勝利でその花道を自ら飾った。

 ◆グッドリッジのコメント「フライは超えなければいけなかった高い山。過去2戦負けていて、格闘人生フライに始まりフライに終わり、最後に勝てて幸せだった。これからもプライドに関わっていきたい」

 ◆フライのコメント「本当にダメな試合でイヤになった。(引退するグッドリッジに)私も4度引退しているし、彼も戻ってきてくれるよ」
▽第5試合 10分2回
△吉田秀彦
(日本/吉田道場)
引き分けホイス・グレイシー△
(ブラジル/グレイシー柔術)
 吉田−ホイスの再戦は、2Rフルタイムを戦い、ドローに終わった。判定なしのルールにより、試合は引き分けに終わったが、試合は完全にホイスが制した。1R、2Rともに最初にテークダウンを奪われ、序盤は吉田の攻めを許したホイスだったが、巧みなボディワークで体勢を入れ替え、マウントからバックポジションを奪い、優位に試合を進める。特に2R後半は、一方的なホイスペース。両足で吉田の胴をがっちりと決めながら裸絞め、パンチの連打で攻め続け、吉田はガードをするだけで、反撃すら出来なかった。決めることは出来なかったが、試合終了後、ホイスは自らの勝利を確信するような笑顔を見せ、セコンドに肩にかつがれ退場した。一方の吉田はしばらく起きあがれないほどの大きなダメージ。左目を大きく腫らし、無念の表情でリングを後にした。

 ◆吉田のコメント「胴着を脱いできたのは予想外だったですね。シウバ戦以降なかなかモチベーションが上がらず、結果ふがいない試合になってしまった。今回いい経験になったので、来年は心と体を整えてから試合に臨みたい。体が動かなかったのが敗因で、上手く調整出来なかったのが全て。(ホイスの完全決着明言について)本人が思うならそれでいい。タップしたわけではないし、自己満足の世界なので…」

 ◆ホイスのコメント「まず父に感謝する。そしてサポートしてくれたみんな、妻や子供たちには、『グレイシー』ではなく『クレイジー』な人生につき合ってくれてありがとう、といいたい。今回胴着を脱いで戦ったが、まるで魔法のようだった。再戦は1年半前のあの試合が終わってからずっと望み続けたこと、今回決着がついて良かった。(決着は着いたのかの問いに)試合を見てくれた人なら分かるだろう。判定は皆さんが決めること。吉田はグラウンドに強いグラップラー。試合後、吉田に『敬意を表します』と言葉をかけた。これでお互い心が晴れたのではないか。」
▽第4試合 1回10分・2、3回は5分
×小路 晃
(日本/フリー)
1R 2分41秒
KO
ムリーロ・ニンジャ○
 (ブラジル/シュートボクセ・アカデミー)
 ニンジャが小路に圧勝、わずか161秒でKO勝ちした。序盤からペースはニンジャ。左右のパンチを的確に打ち込み、リズムを作る。最後も右フックを受け、バックステップで下がる小路を追いかけるように、左右のパンチの連打。さらに左ヒザ蹴りを顔面に打ち込むと、小路は崩れ落ちた。

 ◆小路のコメント「真っ直ぐ下がっちゃったので、ヒザが見えなかったです。あの後倒してという作戦だったが…。左まゆの上を7針縫いました」

 ◆ニンジャのコメント「スピーディないい試合だった。ブラジルの母に勝利の電話をしたけど、インターネットですでに僕の勝利を知っていたよ」
▽第3試合 1回10分・2、3回は5分
○桜井"マッハ"速人
(日本/マッハ道場)
判定
3−0
高瀬大樹×
(日本/フリー)
 3Rを通じて両者死力を尽くした戦いを展開、判定の結果、3−0で桜井が高瀬を下した。1Rは高瀬のペース。タックルからテークダウンを奪い、ガードポジションから積極的な攻めを見せた。2、3Rは桜井のペース。ヒザ蹴りなどを有効に使い、さらにタックルに来た高瀬を上手くさばき、何度となくテークダウンを奪うなど、効果的な攻めを見せた。3R終盤は、両者スタミナが切れ、フラフラになるシーンも見られるほどの戦いだったが、攻め続けた桜井が快勝した。

 ◆桜井のコメント「初めてのプライドは、あんまり疲れなかったですね。アッという間で、自分のペースでやれた。高瀬選手は昔の印象と違った。ここずっと日本人とばかりだったので、外国人とやりたい」

 ◆高瀬のコメント「寝技…よくわかんないですね。悔しいです。相手もいっぱいいっぱいと分かってたので。マッハ選手との対戦は思いが強かったので、戦えて良かった」
▽第2試合 1回10分・2、3回は5分
○ヒース・ヒーリング
(米国/ゴールデン・グローリー)
3R 35秒
裸絞め
ジャイアント・シルバ×
(ブラジル/フリー)
 ヒーリングがシルバの一瞬のスキをつき、背後からの裸絞めでタップを奪った。1、2Rともに、ヒーリングは、大巨人シルバのヒザに的確にローキックを打っては下がる、ヒットアンドアウェーを徹底。対するシルバは、長いリーチをから打ち下ろすようなフックで攻める。一進一退の攻防が続いたが、3R開始直後に両者が動いた。ヒーリングのローをキャッチしたシルバは、そのまま体を預けるように倒れ込む。このチャンスにシルバは、前方首固めからガードポジションに移り、一気に攻勢に出た。しかし、ヒーリングは冷静に対処、シルバの動きを読み切ったかのように、体勢を整え、一気にバックポジションを取る。さらに両足で胴をロックしながら、裸絞めを決め、快勝した。

 ◆ヒーリングのコメント「本当に大きなヤツだった。リングで実際に見て圧倒された。大きくて技がない選手とやるのは大変。ソックスが破れる程の怪力で、技どうこうよりもまるでサーカス興行だった」

 ◆シルバのコメント「すごいスピードでキックしてきて、徐々に動けなくなった。プロレス技を使うなんてとても」
▽第1試合 1回10分・2、3回は5分
×美濃輪育久
(日本/フリー)
2R 1分5秒
TKO
クイントン"ランペイジ"ジャクソン○
(米国/チーム・オオヤマ)
 パワーを前面に押し出し一方的に攻め続けたジャクソンが、美濃輪に快勝した。1R開始直後に相手の低いタックルでテークダウンを奪われたジャクソンだが、後は一方的に攻め続けた。冷静に体勢を整えると、一気にガードポジションからサイドポジションへ。美濃輪は必至のガードを見せるが、そのガードの上から叩き突けるようなパンチ、ヒザ蹴りで攻め続ける。2Rに入ってもジャクソンの攻勢は続き、サイドポジションから美濃輪の顔面にヒザ蹴りを打ち込んだ直後、レフェリーが試合を止めた。「まだやれる」と激しくアピールした美濃輪だが、あまりにもジャクソンの打撃を浴び過ぎた。

 ◆ジャクソンのコメント「(右手甲を骨折したジャクソン)美濃輪は自分と同じタイプ。タフだし、タップしないし、それに石頭だしね。1R途中で骨折したのが分かったので早く終わってよかった」

 ◆美濃輪のコメント「今回は勝つことだけを考えて、アピールしたいと思っていた。今後ただのプロレスラーじゃなく、トータルファイターを目指したい」


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