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  〜子どもたちが分からなくなった〜思春期外来は今
 

【第8回】

等身大の父親の姿を見せる

〜子どもたちが分からなくなった〜思春期外来は今

カウンセリング

 S君は中学2年生。4月のクラス替えをきっかけに、朝になると腹痛を訴えて不登校となった。最近は、生活が昼夜逆転し、会話もほとんどない。心配した母親が、S君には告げずに、思春期の子どもを丁寧に診察してくれると評判の「かわかみ心療クリニック」(さいたま市)川上保之医師を訪ねた。

 面接のときに「主人も土曜日なら来られるというのですが…」と母親。S君の父親T氏は大手電機メーカーに勤務し、単身赴任で大阪に勤務して3年になる。早速予約した土曜日にスーツ姿で訪れたT氏は川上医師に緊張した面持ちで訴えた。「息子のことは母親に任せているので…」。だが、話を聞くと、T氏は月1回帰宅すると、S君の成績、生活態度などについて細かく質問し、忠告や解決策や次回までの課題を指示して帰ることを自分の責務と思って続けているという。

 これを聞いた川上医師は「お父さん、月1回しか帰ってこないのなら、帰って来たとき、あまり大きな顔をしちゃだめですよ」と笑顔でアドバイス。「お父さんだって1カ月分の仕事を1日でできませんよね。帰宅を家族と楽しめるような工夫、例えば趣味などはないですか?」と提案した。少し考えたT氏は「それなら息子と釣りに行きたい」と答えた。

 S君も生き物が好きなため、この提案にしぶしぶ賛成。T氏は2人分の釣り具一式をそろえ、息子と近くの沼に釣りに出かけた。「最初はぎこちなかったですが、釣りをしながら、私は仕事のこと、息子は学校での友人関係などをぽつりぽつりと話すようになって、久しぶりの息子との時間がすごくうれしかった」。その後も月1回の釣りは続いているという。「S君の不登校がこれで解消したのではありません。でも親子の関係性を調整したことで、対話が増え、家庭内のムードが和らいだ。変化はゆっくり起きるはずです」と川上医師は言う。

 精神病が原因ではないと思われるひきこもりには、親子関係の調整が有効なことは多い。「父親は自分の仕事や対人関係について、子どもに率直に語るチャンスをつくりましょう。学校も会社も集団の中で生きて行く難しさは同じです。特に思春期の男子は、同性である等身大の父親の姿を確認し、悩みに共感してもらうことで、苦しいのは自分1人ではないと知り、成長していくのです」(川上医師)。

【ジャーナリスト 月崎時央】

不登校

 「病気などの理由がなく学校を年間30日以上欠席した小中学生」。文部科学省の04年度学校基本調査によると、小学生が2万4086人(300人に1人)、中学生は10万2126人(37人に1人)。
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