乙部ライブドア広報が退社へ
ライブドア広報の乙部綾子氏(30)が、今週中にも同社に辞表を提出し、退社する意向であることが15日、分かった。今後の活動は未定という。約3年半前に入社した乙部氏は、前社長堀江貴文被告の横に付き添う姿が有名になり、タレント活動も行ったが、強制捜査後は表舞台から去っていた。平松庚三新社長(60)体制下での広報業務への不満が強かったとみられ、最近、複数の関係者に自分を売り込んだり、身の振り方を相談していたという。
ライブドア関係者は15日「乙部氏がライブドアを退社するのは間違いない」と断言した。退社後の身の振り方は決まっておらず、乙部氏は周囲に「しばらく休みたい」と話しているという。
乙部氏は客室乗務員などを経て02年秋、前身のオン・ザ・エッヂ入社。ライブドアが04年、球界参入に名乗りを上げた際、常に堀江被告のそばにいてスケジュールを仕切っている姿が「美人広報」として脚光を浴びた。テレビ出演などのタレント活動もこなしたが、1月16日の強制捜査後は表舞台からほとんど姿を消していた。同20日、本社がある東京・六本木ヒルズで「堀江はウソを嫌う人。まっすぐで純粋な人」などと涙で堀江被告を擁護したり、会見場で粛々と仕事をした程度だった。
今月1日には約1カ月半ぶりに自分のブログを更新。「広報として今すべきことを1つ1つ着実に行い、なんとか信頼を回復できるよう努力していきたい」と書き、3日にも「『頑張ろう』という社員が大勢いる会社で今もこうして仕事ができていることを、とても幸せに思います」とやる気を見せた。しかし、同7日に「ライブドアをもう1度、生まれ変わらせなくては」と書いたのを最後に、1週間以上更新が止まっていた。
強制捜査後から、乙部氏退社説や芸能界転身説は何度も浮上した。美容関係の起業を考えているとの情報も流れた。関係者によると、乙部氏は六本木ヒルズの本社に淡々と出社する一方、先月末ごろから複数の知人に会い、身の振り方を真剣に相談していたという。
ライブドア関係者は「上場廃止が決まったことで心の区切りがついたのではないか。平松社長体制になり、自分が理想とするかつてのような広報活動ができなくなり、強い不満を持っていたようだ」と話した。
[2006/3/16/08:35 紙面から]
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