フィギュアスケート男子で94年ぶりの3連覇を目指す羽生結弦(27=ANA)が、まだ北京で姿を見せていない。5日、会場の首都体育館で行われた公式練習も不参加。動向について国内外から高い関心を寄せられる中、午前9時30分(日本時間10時30分)からの35分間で、フリー曲「天と地と」だけが場内に流れた。

注目の個人戦ショートプログラム(SP)は8日に行われる。6、7日は団体戦があるため調整で使用できるのは練習(サブ)リンク。本番(メイン)リンクで練習できるのは、この日と、団体戦も個人戦も試合当日の朝だけという中で参加しなかったことになる。

14年ソチ五輪では団体戦SPの3日前に会場入り。負傷明けだった4年前の平昌五輪では個人戦SPの5日前に入り、ともに本番リンクで調整した。今回は試合当日の朝に初めて本番リンクの氷を確かめる初の五輪になる。百戦錬磨の王者は独自調整中とみられ、心配無用と思われるが、ぶっつけ本番にはなりそうだ。

当地では相変わらず「羽生選手はどこ?」と話題になっている。開幕前日の3日は中国版ツイッター「微博(ウェイボー)」のトレンド1位に羽生が入った。1日の「羽生結弦」の閲覧数も2億1000万件に達したといい「羽生探し」が過熱している。【木下淳】