五輪デビューとなった樋口新葉(21=明大/ノエビア)が74・73点をマークした。

4年前、平昌五輪で盛り上がる日本から離れ、樋口はオランダにいた。ハーグで行われたチャレンジ・カップに出場。そこは目標としていた舞台ではなく、悔しい思いは消えなかった。

17年12月の全日本選手権。4位となり2枠の五輪代表から落選すると、自身のツイッターにこう記した。

「今日のことがあったから頑張れるって思えるようにこれから倍返しの始まりだ」

人気ドラマ「半沢直樹」の決めぜりふを用い、自らを奮い立たせた。ハーグでの演技を経て、18年3月の世界選手権で2位と躍進。直前の平昌五輪で金メダルを獲得したザギトワ(ロシア)らを上回ったが、それでも「まだここで終わりじゃない。あと4年もあるので『倍』をどこまで伸ばせるか」と満足しなかった。

迎えた北京五輪シーズン。はっきりと「悔しい気持ちを忘れることなく頑張ってきたので、最後まで集中を切らさずに自分の演技をしたい」と夢舞台を意識した。ライバルがひしめく中で全日本選手権2位。自らの手で北京五輪への切符をつかみ、この日を迎えた。