涙の姉の肩を妹が抱き寄せ、弟が「兄ちゃん」を連呼する。今大会は兄弟、姉妹の活躍が目立つ。日本が獲得した個人種目12個のメダルのうち、半分の6個はきょうだい同時出場によるもの。昨夏の東京五輪では柔道の阿部兄妹、レスリングの川井姉妹らが活躍したが、過去最多10組が出場する今大会は、同じ種目でメダルを争う場面が多い。

高木姉妹、冨田姉妹は冬季五輪では98年長野大会ノルディック複合個人の荻原兄弟(兄健司4位、弟次晴6位)以来の同時入賞。冨田姉妹は、もう少しで68年メキシコ五輪重量挙げ男子フェザー級の三宅兄弟(兄義信金、弟義行銅)以来の同時表彰台だった。

ショートトラックの菊池悠希、純礼姉妹は16日の女子1500メートルに出場。姉妹3組の女子アイスホッケーは過去最多の2勝をあげて6位になった。カーリングの吉田知那美、夕梨花姉妹を含め北京五輪は「きょうだいの五輪」といえる。