女子PTWC(車いす)で土田和歌子(43=八千代工業)が2連覇を達成した。昨年の優勝タイムを4分近く上回る1時間11分23秒。2位のパーカー(オーストラリア)を3分30秒も引き離す圧勝だった。

 「スイムで離された分、バイクとランで追走することができました。いいお天気で気持ちよかったです」。苦手のスイム(750メートル)でトップから6分近く遅れる6位スタートも、車いすマラソンの第一人者として活躍した走力は別格。バイク(20キロ)、ラン(5キロ)ともトップタイムで逆転した。

 冬季アイススレッジスピードレースと車いす陸上5000メートルで計3つのパラリンピック金メダルを持ち、今年1月にトライアスロン転向を表明した。2月のW杯(オーストラリア)では3位にとどまり、出場レースの少なさから世界ランクは現在8位だが、20年東京の金メダル最有力候補であることは間違いない。「転向から日が浅いし、挑戦者として1戦1戦頑張っていきます。特にスイムのスキルアップをしていかないと」。土田の顔が最後に引き締まった。