日本記録保持者の大迫傑(すぐる、28=ナイキ)が、東京オリンピック(五輪)代表へ大きく前進した。

自らの日本記録2時間5分50秒を更新する2時間5分29秒でフィニッシュ。日本人トップの4位に入り、五輪代表3枠目の最有力候補になった。8日のびわ湖毎日マラソンで記録を破られなければ、東京五輪代表に内定する。

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日本記録を更新した大迫を筆頭に、今大会は2時間7分台以内でゴールする日本人選手が10人に上った。日本代表選考のベースとなる3大大会(東京国際と東京、びわ湖毎日、福岡国際)の00年以降では、1大会で2時間7分台以内をマークする日本人選手は3人が最高だった。これまでの記録を大きく塗り替え、文字通りハイレベルな戦いが繰り広げられた。

04年アテネ五輪代表選考の対象となった03年の福岡国際では、国近友昭(2時間7分52秒)ら3人が2時間7分台をマーク。今大会は日本新2時間5分29秒を出した大迫のほかに、2時間6分台が2人、2時間7分台が7人。日本男子歴代20傑の中に新しく8人がランクインした。日本陸連の河野長距離マラソンディレクターは「選手たちの潜在能力を引っ張るだけのモチベーションを持つ大会になった」と話した。