昨秋の世界選手権6位の池田向希(21=東洋大)が1時間18分22秒で優勝し、東京五輪代表切符をつかんだ。

入部当初はマネージャー兼任だった選手がコツコツと力をつけ、母校にこの種目で3大会連続の五輪出場をもたらした。親戚にあたるモデルのみちょぱからは歓喜のツイートで祝福された。男子20キロ競歩での代表内定は、山西利和(愛知製鋼)に続いて2人目で、最後の3枠目はこの日2位に入った高橋英輝(富士通)が濃厚。女子は藤井菜々子(エディオン)が制して代表入りを決めた。

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高橋は16キロ以降で池田に突き放されたが、2大会連続五輪を濃厚にする2位を守った。記録は1時間18分29秒。「五輪の代表に選ばれることが大事。無事にレースを終えられてよかった」。2月の日本選手権では歩型違反による2分待機の罰則を受け、6連覇を逃す3位だっただけに、安堵(あんど)した。ただ男子50キロ競歩の東京五輪代表で、同じ富士通の先輩である鈴木からは「正直、物足りない。きついところでペースを上げられないと」と苦言を呈された。たしかに中盤まで調整不足の鈴木にレースを引っ張ってもらう展開。「正面から受け止めて頑張らないと」と話した。