バスケットボール男子日本代表の篠山竜青(31=川崎)が26日、東京五輪が延期になったことについて、所属を通してコメントを発表した。篠山は携わるスタッフや他競技の選手への思いも込め「これからハードなスケジュールが待っていると思いますが、それでもこの困難を乗り越えて成功させて、世界中から『やっぱり日本人ってすげーな』って思われる…そんなことをイメージしています」とメッセージを発信した。

一昨年からのW杯予選では主将を務め、21年ぶりの自力出場と44年ぶりの五輪出場に貢献。東京五輪本番でも主力として期待される篠山は「コツコツとまた積み上げていきますので、みなさんもウイルスに負けないようにやれることをしっかりやって、晴れの舞台に向けていい準備をしていきましょう」と新たな決意を述べた。

篠山は3月15日のBリーグ北海道戦で左肘関節脱臼から約2カ月半ぶりに復帰したばかりだった。前日には相手チーム選手発熱の影響で試合が中止になるなど不安な状況の中、元気いっぱいのプレーで勝利に貢献。日本バスケット界を引っ張る篠山らしく、試合後には「不安が全くない選手はいなかったと思う。少なからず動揺はあった。今後こういう問題が起きたときにより良いリーグにできるように成長していければいい」と自分のことよりもリーグ全体のことを考え、発言をしていた。

篠山の復帰戦以降、Bリーグは中止となっているが、五輪延期も含め、これをプラスにとらえる。「アメリカで活躍している若い選手たち、Bリーグの選手たちも、日本のバスケットボールは本当にこれからなので、遅れることを成長できるチャンスだと捉えています」と開催までの時間を有効に使っていくつもりだ。「変わらずオリンピックを楽しみに、日々バスケットボールに取り組んでいきたい」。バスケット界の発展を願いながら調整を続け、再開後の試合でパワーアップした姿を見せ、五輪本番につなげる。