東京オリンピック(五輪)柔道男子66キロ級代表決定戦(12月中旬、東京・講道館予定)で国内大会では異例のカラー柔道着が導入されることが9日、分かった。決定戦では、19年世界王者の丸山城志郎(27=ミキハウス)が白、17、18年世界王者の阿部一二三(23=パーク24)が青の道着を着用するとみられる。

これまで全日本選抜体重別選手権や全日本選手権、講道館杯などの主要国内大会では、伝統的な白道着のみが認められた。試合ごとに選手は、自身の帯上に白か赤のひもを締めて違いを明確にした。一方で、国際柔道連盟(IJF)主催の国際大会では98年から青のカラー道着を導入。(1)審判や観客らが選手を判別しやすい(2)誤審が減る(3)テレビ映えするなどを理由に、五輪でも00年シドニー大会から採用された。全日本柔道連盟は「清い心の象徴」とする白道着の伝統を重んじ、カラー道着「反対」を主張していた。過去の背景もあり、主要国内大会では白道着のみを認めている。

10月31日の講道館杯男子60キロ級決勝では、審判の判断や電光掲示板の操作ミスが重なって混乱が生じた。関係者によると、このようなトラブルの再発防止も含めて、今回のカラー道着導入が決まったという。