東京パラリンピックも1年程度延期されることになった。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響で、2月末から国内外で予定された競技会は相次いで中止され、日本の競技団体、選手たちも活動を制限されている。

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車いすラグビーはホスト国の日本をはじめ出場8チームがすでに出そろっており、大会運営に影響はなさそうだ。だた、日本連盟関係者も「選手の気持ちを考えれば早くはっきりしてほしい」と事態の推移を注視していただけに、1年程度の延期という結果が出たことをプラスにとらえる。

日本代表は2月中旬の強化合宿を最後に活動を休止し、今月は月はまったく動きが取れなかった。選手は個人、所属チームなどで調整を続けているが、日本連盟からは「10人以上が集まる練習は避け、日常生活でも人混みに近づかないように」と伝えられている。障がいが重い選手はコロナウイルスに感染すると重症化も懸念されるだけに、代表スタッフもメールやLINEなど選手と連絡を密にして体調維持に配慮してきた。

テストイベントを兼ねたジャパンパラ競技大会が中止された。18年世界選手権王者で現在世界ランキング3位の日本、1位オーストラリア、2位米国、4位英国の世界トップ4がそろう“東京前哨戦”で若手を起用し、チームを底上げするプランは白紙に。6月に遠征予定だったカナダカップも中止になった。強化合宿の見通しも立たず、コロナ禍の沈静化を待つしかない。