東京オリンピック(五輪)・パラリンピック組織委員会の理事会が30日、都内で行われた。今回が36回目で、来年への延期が決まってから初めて。終了後、武藤敏郎事務総長(76)が会見した。冒頭、出席した各理事から挙がった主な質問を紹介した。

-延期という事態になった。動画で配信するなど分かりやすいコミュニケーションを取ってもらいたい

武藤事務総長 これは、ごもっとも。前向きに検討したい。

-延期時期。春と夏の両案が出ているのか

武藤事務総長 出た。暑さ対策で春がいいというご意見や、アスリートにとって十分な準備期間を確保してほしい、というご意見があった。春だと、代表の選考期間が真冬になってしまう。テストイベントの実施も難しくなるので春は難しい、などのご意見もいただいた。いずれにしても、アスリートのために早く決めてほしい、と要望された。

-費用面について

武藤事務総長 まだ延期になったばかりで検討が進んでいない、とお答えしました。鋭意、詰めていきたい。今後の追加経費の分担については手続きの透明性を確保してほしい、と求められた。

-大会まで1年間、伸びる。既に代表内定した選手や候補が、来年に向けてさらに強化を継続する必要が出てきた。日本オリンピック委員会(JOC)日本パラリンピック委員会(JPC)がNF(国内競技連盟)と連携し、アスリートに安心感を与えるような配慮をしてほしい

武藤事務総長 これは組織委の問題よりJOC、JOCの問題ということで、JOC、JPCの方それぞれから「しっかりやっていきたい」とお話があった。政府の方からも、必要な予算の確保をしてほしいと話をもらっている。