東京五輪・パラリンピック組織委員会の理事会が2日に都内で開かれ、橋本聖子会長が冒頭で「1つ1つの課題を克服し、世界中から歓迎される大会にしていきたい」などとあいさつした。

この日の理事会では女性理事10人程度を加え、女性の比率を40%に引き上げることが提案される。了承されれば翌3日に評議員会を開き、理事を選任する。橋本会長は「ジェンダー平等の推進をしていき、組織委の信頼を回復させるため、スピード感を持ってやっていきたい」と話した。

森喜朗前会長が女性蔑視発言の責任を取り辞任した直後から組織委は女性理事の比率引き上げを急いでいた。現在、組織委の理事は34人(定員35人)で女性は7人(約20%)だが、手続きをへて理事45人。うち女性を18人とし、女性理事の比率を40%とする方向で調整している。新たな女性理事候補として、五輪マラソン金メダリストの高橋尚子さんや、パラリンピックのアルペンスキー金メダリスト大日方邦子さんらが挙がっている。

3日夜には5者会談が行われる予定で、IOCバッハ会長、IPCパーソンズ会長、組織委の橋本会長、小池百合子都知事、丸川珠代五輪相が出席する。橋本会長は「率直に意見を出し合い、関係者が1つになれるよう有意義なものにしたい」と話した。