硬いのはダメ! ライフル射撃男子の東京五輪代表決定戦が26日、都内で行われ、ライフル3姿勢とエアライフルで松本崇志(37=自衛隊)が代表に決まった。対戦相手の島田敦(自衛隊)が、対戦後の服装検査で服が基準より硬く失格となった。

同射撃は、体と銃を安定させるため、専用の服を着用する。服装には硬さの規定があり、規則集には「固さ基準」の項目で「測定シリンダーが少なくとも3・0ミリ沈み込めば、その素材は合格」とある。島田が着用した服は、3ミリ沈まなかった。

日本協会の田村恒彦強化委員長によると「基準に達しないことはよくある」という。「服が硬いと体が固定され有利になる」(田村委員長)ため、素材に一定の柔らかさが必要となる。気温でも素材の硬さは左右されるため、田村委員長は「その幅を見越した服でなくてはいけない」と話す。

松本は19年に1度はライフル3姿勢の代表に決まったが、日本協会が定めた記録会で、五輪延期後の代表継続の条件だった基準点を超えられず白紙に戻った。再選考会では、既にエアライフルで代表権を持つ岡田直也に敗れ2位となり、エアライフル最終選考会で2位だった島田との対決で同種目の代表を含めて争うことになっていた。

松本は「ほっとしているが、満足のいく内容ではなかったので、改めて気が引き締まる思い。ようやく五輪の場で戦うことができる」と話している。