古代のロマン今もなお とわに伝える山麓♪大阪桐蔭の名物「山ラン」を確かめに

たまに無性に長距離を歩きたくなります。単に歩くのもしんどいので、何か「野球」を感じながら。西武担当を任命された今季、各地で歩きます。そんなわけで連載「野球と旅を、こじつける。」のスピンオフ「野球を歩く」の第2回は大阪編です。

プロ野球

■住道と書いて「すみのどう」

万博が始まり、新大阪駅に降り立った瞬間にインバウンド熱がすごいし、ホテル高いし。

歩き旅をすると何より終わったあとにすぐ浴びるシャワーが最高だから、兵庫県尼崎市への宿泊はけっこう迷った。だって、歩くのは逆方向だから。

電車を乗り継いで、大東市の住道(すみのどう)駅で降りた。南口はいい感じのマンションが並び、どうやら大阪経済圏では今けっこう人気の街のようだ。

北口は…なんというか大阪っぽさが残る街。ロータリーを抜ければ、すぐに寝屋川を渡る。太い流れを高い堤防が取り囲み、川というより運河に感じる。

歩く。高い堤防とシンクロするように、塀の高い家が割と目立つ。一方で軒先には自身の仕事にかかわるちょうちんだったり、旅先の土産だったり「好きなもの」をぶら下げている家もけっこうある。

「私はこうやって生きている」

住道はそういうさりげない主張がいい。素晴らしいと思う。自分の人生、主人公は自分だから。

小川にはカメが重なっていた。住道駅から歩いて15分ほど、大阪桐蔭高校に着いた。

この10数年、日本の高校球界をリードしてきた学校だ。ひとまず何人か名前を並べておく。

今中慎二、中村剛也、岩田稔、西岡剛、辻内崇伸、平田良介、中田翔、岡田雅利、浅村栄斗、藤浪晋太郎、森友哉、藤原恭大、根尾昂、松尾汐恩、前田悠伍…。

何人か、と前置きしておきながらこれだけのビッグネームたちが巣立った。

さて、ここから大阪桐蔭野球部グラウンドを目指して歩くのだが、歩き出して早々に「大阪桐蔭の特質」に気がつく。

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1980年11月、神奈川県座間市出身。法大卒、2003年入社。
震災後の2012年に「自転車日本一周」企画に挑戦し、結局は東日本一周でゴール。ごく局地的ながら経済効果をもたらした。
2019年にアマ野球担当記者として大船渡・佐々木朗希投手を総移動距離2.5万キロにわたり密着。ご縁あってか2020年から千葉ロッテ担当に。2023年から埼玉西武担当。
日本の全ての景色を目にするのが夢。22年9月時点で全国市区町村到達率97.2%、ならびに同2度以上到達率48.2%で、たまに「るるぶ金子」と呼ばれたりも。