【みなとアクルス杯】今シーズン初戦の裏側にあった涙と笑顔のハイタッチ「これからも」

フィギュアスケートの2026年ミラノ・コルティナ五輪(オリンピック)シーズンが、7月に幕を開けました。7月19~22日に愛知・邦和みなとスポーツ&カルチャーで行われたのは、地方競技会の「名古屋市スケート競技会 みなとアクルス杯」。多くの選手たちが今シーズンの初戦を迎える中で、松生理乃(20)と横井きな結(20=ともに中京大)も新たなスタートを切りました。大会後に交わした、熱いハイタッチと笑顔。その裏側にあった物語を描きます。(敬称略)

フィギュア

みなとアクルス杯で優勝した松生理乃(中央)、2位の河辺愛菜(左)、3位の山下真瑚(すべて撮影・鈴木正人)

みなとアクルス杯で優勝した松生理乃(中央)、2位の河辺愛菜(左)、3位の山下真瑚(すべて撮影・鈴木正人)

それぞれの第1歩

毎年夏に愛知・邦和みなとスポーツ&カルチャーで開催される「みなとアクルス杯」。ミラノ・コルティナ五輪シーズンを迎えた今季は、25年世界選手権銅メダルの鍵山優真(オリエンタルバイオ/中京大)や23年全日本選手権銅メダルの山本草太(MIXI)など、例年にも増してハイレベルな選手たちが集う熱戦の舞台となった。

シニア女子も例外でなく、22年北京五輪代表の河辺愛菜(オリエンタルバイオ/中京大)や、23年世界選手権代表の渡辺倫果(三和建装/法政大)らが出場。日本を代表する国際貿易港・名古屋港に程近いこの土地で、それぞれが25―26年シーズンの第1歩を思い思いに踏み出していた。

女子フリーに臨む河辺愛菜

女子フリーに臨む河辺愛菜

女子フリーに臨む松生理乃

女子フリーに臨む松生理乃

その中で、シニア女子で昨季グランプリ(GP)ファイナル出場の松生理乃もまた、鮮やかなスタートを切った1人だった。ショートプログラム(SP)2位で臨んだフリーで7本のジャンプを全て着氷させ、合計195・02点で逆転優勝。慣れ親しんだリンクでの順調な滑り出しに「今できる精いっぱいが出せた。点数的には満足。課題も見つけることができて収穫がたくさんあった」と、手応えをにじませた。

そんな松生の笑みが、一段と輝いた瞬間があった。報道陣が待つ取材エリアへ向かう途中。慈愛に満ちた表情で、ある選手とハイタッチを交わした。

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スポーツ

勝部晃多Kota Katsube

Shimane

島根県松江市生まれ。2021年4月入社。高校野球の神奈川担当などを経て、同年10月からスポーツ部に配属。バトル班として新日本プロレスやRIZINなどを担当し、故アントニオ猪木さんへの単独インタビューや武藤敬司氏の引退試合、那須川天心―武尊などを取材した。 23年2月から五輪班に移り、夏季競技はバレーボールを中心に担当。同年秋のW杯や24年夏のVNLなど。冬季競技はフィギュアスケートをメインに務め、全日本選手権は2年連続で取材中。X(旧ツイッター)のアカウントは「@kotakatsube」。