【阿武咲引退会見全文】「最後の方は『見ていられない』と言われて…」
最高位小結の阿武咲(28=阿武松)が、笑顔と涙で大相撲に別れを告げました。12月19日、東京・両国国技館で引退会見。日本相撲協会に残らず、来年4月に馬油(ばーゆ)を使ったせっけんや化粧品など、美容商品を扱う会社に入社すると明かしました。
同6月1日には両国国技館で断髪式を行う予定です。
大相撲
「同じ時代に生きられてよかった」
司会・西岩親方(元関脇若の里)ただいまより、阿武咲引退会見を行います。まず始めに、師匠阿武松よりごあいさつがあります。
阿武松親方(元前頭大道、以下師匠)本日は、お忙しい中、阿武咲のために、このような記者会見を設けていただきまして、誠にありがとうございます。昨日、阿武松部屋の阿武咲奎也(おうのしょう・ふみや)は引退届を出させていただきました。現役中は皆さま方に大変お世話になり、本当にありがとうございました。本日はよろしくお願いします。
西岩親方続きまして、阿武咲よりごあいさつがあります。
阿武咲失礼します。本日はお忙しい中、このような場を設けてくださり、本当にありがとうございます。私、阿武咲は昨日、引退させていただきました。現役中は、相撲協会関係者の皆さま、記者クラブの方々、応援してくださった方々に、本当にお世話になり、ありがとうございました。
西岩親方では、座ってください。それでは、代表質問に移ります。よろしくお願い致します。
―まずは本当にお疲れさまでした
阿武咲ありがとうございます。
―引退届を出した今の心境は
阿武咲今はものすごく、スッキリした気持ちというか。自分自身、今はやりきったなという気持ちでいっぱいです。
―「今は」ということは、この決断に至るまでは悩んだ
阿武咲そうですね。やっぱりケガをして、年々、自分の相撲が取れなくなってきて、その都度、少しずつ相撲を変えながら、工夫しながら、今までやってきたんですが、そういう相撲をもう取れなくなってしまって…。本当にこう…。いろいろ考えた上で、引退を決断しました。
―年齢は28歳。外から見ると若い、早いように感じる。最終的に決めたのは
阿武咲正直、もう、相撲を取れる体ではなくなりました。
―いつぐらいから、そのような感じに
阿武咲先ほどもお話をさせていただいた通り、年々、自分の相撲が取れなくなっていき、日常生活でも、ちゃんと歩けなかったりだとか、本当にこう…。妻にも家で、ほとんど介護みたいな。肩を借りたりだとか、そういう生活を送っていましたので、こういう決断になりました。
―奥さまには、どのように話し、どのような答えがありましたか
阿武咲本当に妻は、普段は「頑張れ」と、すっと応援してくれていたのですが、最後の方は「見ていられない」と言われて。「そんなことないよ」と思っていたんですけど、やっぱりこう、自分の相撲を、自分は一生懸命やっているつもりでも、映像を見ていると「阿武咲の相撲ではないな」と思いました。
―この決断に対し、奥さまはどのような反応を
阿武咲もう「お疲れさま」というふうに、言っていただきました。
―これまで、どのようにして支えてもらっていましたか
阿武咲妻は幼なじみですので、昔から自分のことも知っていますし、本当に家のご飯だったりとか、自分を中心に置いて、常に家を回してくれたので、本当に相撲に集中できる環境をつくってくれたなと、本当に感謝しています。
―表情はスッキリしているように見えるが、現役に対する未練などは
阿武咲はい。悔いはありません。
―師匠にもうかがいます。ここに至るまで、どのようなお話をされたのでしょうか
師匠そうですね。阿武咲の(右)膝のケガというのが古傷であって、その中で、良くなっているようで、やっぱり古傷が治っていなかったので、先ほども言っていましたけど、年々、悪くなっていくというのを、自分も見ていて分かっていましたし。番付がどんどん下がっていき、正確に何日目とかは覚えていないんですけど、阿武咲からも「自分の相撲が取れない」という中で、話も聞きまして。「関取から落ちた時は考えさせてもらう」という話も、本人から聞いていたので。ただ、小学校の時から、阿武咲は部屋に稽古に来てくれていたりで、昔から知っているので。小学校の時から、相撲を本当に楽しそうに(入門後も)本場所も楽しそうにやっていたのが、だんだん苦しそうに見えてきて。満身創痍(そうい)でやっているな、というのは自分も思っていたので。まだ28歳で若いんですけど、もうちょっと頑張ってほしいという気持ちもありましたけど、様子を見ていると、これ以上、追い込んでというのは、本人にもかわいそうだなと思いましたし、よくやってくれたなと思って。阿武松部屋の部屋頭として、長く部屋を支えてくれて、阿武松部屋の名前も、阿武咲のおかげで、すごく大きくなったと思っていますし、本当によくやってくれたと思います。
―入門時の先代師匠(元関脇益荒雄)には、どのような形で報告を
師匠あいさつに2人で行きまして「本当にお疲れさま」ということで。「引退してからが長いので、誠実さを持って、この先も頑張れ」というふうに激励していただきました。
―2人の師匠がいたと思いますが、まずは今の師匠に対する思いを
阿武咲今の師匠には、本当に、ぶつかり(稽古)を入門してから毎日、かわいがっていただいて、そのおかげで「押し相撲の阿武咲」という力士が、本当にそのおかげでできたと思っていて、代替わりしてからも、ずっと気に懸けてくださったりだとか、本当に感謝しか言えないですね。
―師匠が「阿武松部屋の名前を大きくしてくれた」とおっしゃっていたが
阿武咲本当に、恐れ多いの一言です。自分からしたら。
―高校を中退して入門した当時の、元益荒雄の先代師匠に対してはどのような思いがありますか
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高田文太Bunta Takada
1999年入社。スポーツ部ではサッカー(1)→バトル→五輪→相撲(1)→(5年半ほど他部署)→サッカー(2)→相撲(2)→ゴルフと担当。他に写真部、東北総局、広告事業部にも在籍。
よく担当や部署が替わるので、社内でも配った名刺の数はかなり多い部類。
数年前までは食べる量も社内でも上位で、わんこそばだと最高223杯。相撲担当になりたてのころ、厳しくも優しい境川親方(元小結両国)に「遠慮なく、ちゃんこ食っていけ」と言われ、本当に遠慮なく食べ続けていたら、散歩から戻った同親方に「いつまで食ってんだ、バカヤロー!」と怒られたのが懐かしいです。26年4月に文化社会部へ。
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