【朝乃山を追う:26年初場所〈下〉】32歳の誓いと「荒れる春場所」だからこそ

大関経験者の朝乃山(32=高砂)が、左膝の大けがから1年半、9場所ぶりに幕内力士として1月の初場所を戦いました。一時は優勝争いにも絡みましたが、3連敗締めで9勝6敗。悔しさが残る幕切れに、春場所(8日初日、エディオンアリーナ大阪)での雪辱に燃えています。また3月1日には32歳の誕生日を迎えました。初場所前からの様子を記した「上」に続き、2回連載の「下」では、初場所3連敗の振り返りや「32歳の誓い」など今後1年、さらにその後の現役生活など、現在の思いを紹介します。

大相撲

平戸海(右)を寄り切りで破る朝乃山(撮影・鈴木みどり)

平戸海(右)を寄り切りで破る朝乃山(撮影・鈴木みどり)

★朝乃山が語った主な内容

  • 初場所3連敗「勝ち越した気にはなれなかった」
  • 32歳の誓いに込めた「元気良く」の思い
  • 春場所へ「荒れる春場所」で優勝争いに加われるか

3連敗締めとなってしまい「9番じゃ意味がない」

3連敗締めとなった初場所千秋楽の取組後の朝乃山は、大きく肩を落としていた。12日目を終えて、トップの大関安青錦を1差で追っており、13日目は関脇高安、14日目は小結若元春との割が組まれたが連敗。千秋楽は前頭正代との大関経験者対決だったが、これも敗れ、16場所ぶりとなる幕内での2桁白星のチャンスを立て続けに逃した。「勝ち越した気にはなれない。9番じゃ意味がない」と話し、何度も唇をかんでいた。

高安、若元春は、ともにけんか四つだったが、どちらにも差し負けた。相手得意の左四つに組み止められると、守勢に回り、見せ場をつくることができないまま敗れた。かねて「応援してくださる方から、よく『仕事が終わった後の(午後)5時以降に落ち着いて相撲を見たい』と言われているので、またそこで取りたい」と、幕内後半戦で相撲を取ることを目標に掲げていた。2日連続の三役戦で、それを実現したが、かつての定位置で苦い記憶が上書きされた。悪い流れを断ち切れないまま千秋楽も敗れ、23年九州場所以来、実に2年余り遠ざかっていた3連敗となった。

それから半月以上が経過した2月中旬になっても、悔しさは消えていなかった。

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1999年入社。現在のスポーツ部ではサッカー(1)→バトル→五輪→相撲(1)→(5年半ほど他部署)→サッカー(2)→相撲(2)→ゴルフと担当。他に写真部、東北総局、広告事業部にも在籍。
よく担当や部署が替わるので、社内でも配った名刺の数はかなり多い部類。
数年前までは食べる量も社内でも上位で、わんこそばだと最高223杯。相撲担当になりたてのころ、厳しくも優しい境川親方(元小結両国)に「遠慮なく、ちゃんこ食っていけ」と言われ、本当に遠慮なく食べ続けていたら、散歩から戻った同親方に「いつまで食ってんだ、バカヤロー!」と怒られたのが懐かしいです。