【スクール☆ウォーズのそれから】京都工学院が目指す伏見工業伝説の続き/花園開幕
伝説のチームが花園に戻ってくる。全国高校ラグビー大会は12月27日に開幕。京都工学院が現校名で初、前身の伏見工を含めると9大会ぶりに出場する。同校OBで、2000年度に全国制覇を達成した時の主将でもある大島淳史監督に思いを聞いた。「名将列伝」の第1回。(敬称略)
ラグビー
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大島監督インタビュー
歴代主将の名を叫んだ
半世紀の時を経て、伝説はつながった。
「あの時と同じストーリーを思い描いているんです」
体育教官室のソファに座り、大島はそう言った。
飾られている紅色のジャージー。胸には「伏見工」と記されている。
すぐ後ろには歴史を感じさせるモノクロームの写真。
そこに平尾誠二が写っていた。
今から半世紀前。
伏見工ラグビー部の監督に就いた山口良治は、4年かけて花園にたどり着く。
初出場でベスト8。
その翌1980年度に全国制覇を達成する。
大島が監督になったのは2018年のことだ。今年で7シーズン目。
花園までは、山口よりも少し時間がかかった。
「どこかに責任から逃げている自分がいました。『人生を懸けてやれていたか?』といえば、そうではなかった」
11月10日の京都府予選決勝戦。宿敵の京都成章を破った試合後のことである。
西京極総合運動公園(たけびしスタジアム京都)の外に、京都工学院の選手、保護者が集まっていた。
そこで大島は泣きながら1人、1人の名前を叫んだ。
それは、花園に連れて行くことができなかった、歴代主将の名前であった。
「監督になって1、2年目はいい選手がたくさんいました。監督としてのふがいなさで勝たせてやることができなかった。
2015年度に花園に出て、翌年のキャプテンが奥村でした。まだ僕はコーチやったけど彼の担任をしていた。
その次の亀川は伏見工業最後の主将。陶化中(現凌風中)から僕を追ってきてくれた。長谷川は工学院最初のキャプテン、井上は僕の監督1年目のキャプテンでした」
伝説はつながっている。
山口がそうであったように、愛情を持って、このチームを作り上げてきた。
9大会ぶりの花園は新たな伝説の第1歩である。
これまでの伏見工の歩みと、京都工学院の未来を描く。
27日初戦は聖光学院、30日2回戦は中部大春日丘、年越しなら元日に国学院栃木戦か
【花園日程】
9大会ぶり出場の京都工学院はノーシードとなり、12月27日の1回戦で福島代表の聖光学院と対戦(花園第3、午後1時25分開始)する。
勝てば同30日の2回戦は、Bシードの中部大春日丘とぶつかる(花園第3、午前10時45分開始)。
年越しを決めて16強入りすれば元日の試合は、順当なら国学院栃木との顔合わせになりそう。
2000年度花園
大島主将日本一
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茨城県日立市生まれ。京都産業大から2000年大阪本社に入社。
3年間の整理部(内勤)生活を経て2003年にプロ野球阪神タイガース担当。記者1年目で星野阪神の18年ぶりリーグ制覇の現場に居合わせた。
2004年からサッカーとラグビーを担当。サッカーの日本代表担当として本田圭佑、香川真司、大久保嘉人らを長く追いかけ、W杯は2010年南アフリカ大会、2014年ブラジル大会、ラグビーW杯はカーワンジャパンの2011年ニュージーランド大会を現地で取材。2017年からゴルフ担当で渋野日向子、河本結と力(りき)の姉弟はアマチュアの頃から取材した。2019年末から報道部デスク。
大久保嘉人氏の自伝「情熱を貫く」(朝日新聞出版)を編集協力、著書に「伏見工業伝説」(文芸春秋)がある。