【無料会員記事】辰吉寿以輝の現在地〈29〉再起戦へ 拳1個と小さくても大きな変化

平成のカリスマ、丈一郎(54)を父に持つ辰吉寿以輝(28=大阪帝拳)。

日本初の親子世界王者につながる道を一途に歩みます。

痛烈なTKO負けを喫した中嶋一輝戦から約半年。

6月7日に中嶋と同じサウスポーのフィリピンスーパーバンタム級12位のアリエル・アンティマロ(22)と対戦します。

再起戦に向けて、寿以輝が取り組んだのは、拳1個分の変化でした。

ボクシング

「寿以輝の状態はめっちゃいい」

再起戦を控えて、減量に入った辰吉寿以輝(撮影・益田一弘)=2025年5月20日、大阪帝拳ジム

再起戦を控えて、減量に入った辰吉寿以輝(撮影・益田一弘)=2025年5月20日、大阪帝拳ジム

5月20日午後3時、大阪帝拳ジム。

再起戦まで3週間を切って、寿以輝は減量の最中にいた。

手入れをされていない無精ひげが、節制の日々を物語る。

「リミットまで5キロを切っています。朝は玄米を120グラム食べて、夜は炭水化物は抜いてますね」

スーパーバンタム級までの減量は10キロを超える。

ここから最後の仕上げに向けて、体重を絞り、感覚を研ぎ澄ませていく。

口数も減ってくる直前の段階だった。

サウスポー相手のスパーリングは、すでに5月前半に集中的に行っていた。

IBF世界バンタム級王者西田凌佑が、王座統一戦を行う「中谷潤人対策」としてよんだフィリピンのフェザー級レナード・サルコン(25)とスパーリングを重ねた。

合計52ラウンド。

サルコンは、173センチの長身サウスポーで、戦績は13勝(5KO)と負けなし。

アトントレーナーは「あのパートナーは、強かったよ。最初の2回は左ストレートをもらったけど、その後はもらわなくなった。ボディーでダウンもとりかけたし。左との距離がわかり始めた。はっきりいって、寿以輝の状態はめっちゃいい」と弾む声で言った。

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スポーツ

益田一弘Kazuhiro Masuda

Hiroshima

広島市生まれ。2000年の入社からバトル、相撲、サッカー、野球を担当して、13年からオリンピック担当。
14年ソチ、16年リオデジャネイロを取材して、18年平昌、21年東京は五輪班キャップを務める。東京五輪後に一般スポーツデスク。
大学時代はボクシング部で全日本選手権出場も初戦敗退。アマチュア戦績は21勝(17KO)8敗。