誰が呼んだか「神ボート」。グランプリが間近に迫った住之江で、ボートの「17番」が脚光を浴びている。事の発端は、6月のG1太閤賞を制した桐生順平のコメントだった。「今節はエンジンよりボートが良かった。調整が合っていなくても、ボートが押してくれました」。このシリーズ以来、エンジン抽選と同じぐらい、ボートの17番を誰が引くかが、記者陣の注目になっている。

住之江ボート17番の主な成績
住之江ボート17番の主な成績

この17番、やや抽選運が悪い? のか、その後は凡機と組むことが多い。しかし、不調のエンジンと組むことで、さらにその良さが浮き彫りになった。9月にコンビを組んだ新地雅洋も絶賛した。「回り足が来ないエンジンなのに、ターンで横流れしないのは、ボートのおかげ。このボート、超抜エンジンと組んだら、すごいことになる。グランプリでは絶対、面白い! これを引いた人は、狙い目だよ」と太鼓判を押した。

管理するスミノエマリンシステムの担当者によると「いろいろ調べているのですが、17番の成績がいいのは、多少の個体差としか説明できない」とのこと。ちなみに、現在、開催中のシリーズでは加藤高史(A1、埼玉)が引き当て、初日4Rでいきなり5コースから1着と結果を出した。グランプリの結果すら左右するかもしれない「神ボート」。残り約2カ月半、その行方から目が離せない。