【女王バトル舞台裏】

 27日は突風、雨が舞って気圧も低く、条件は悪かった。それでも、初の選出1位で臨む遠藤エミが前検1番時計をマークした。

 ピット内の表情はこわばっていた。「今日(27日)の朝起きたら、ドキドキしていました」。緊張の面持ちでスタート練習すると、複勝率3位の49号機に手応えをつかんだ。前検タイム6秒57は、12選手の中で最速だった。「優勝しか考えていない。(トライアル)3走のうち、1号艇があるので他の人よりチャンスはある」。トライアル1回戦12Rはイン戦をきっちりものにして、シリーズを優位に進める。

 一方、長嶋万記は自信に満ちていた。「(2節前に)糸数由里さんが引いて、行き足から伸びがいいと聞いていた。一番、引きたかったエンジン」。寺田千恵や日高逸子が称賛する60号機で、同12Rは打倒遠藤に奮起する。【津波謙次】