【大上悟・オレに任せろ】

 ◆11R 

 不安を置き去りにする快走劇で発進した武田豊樹が通算400勝を平原康多の番手でつかみ取る。

 2月のG1全日本選抜は追い込みVの平原追走で凖V、3月のG2ウィナーズカップは決勝4着。S級S班の責務は及第点としても、圧倒的な強さを発揮できていなかった。盟友平原の破壊力や若手機動型の台頭に「節目」が訪れようとしているのか。そんな重苦しい空気を初日特選で拭い去った。

 2センターから踏み込み最終ホームから一気にカマすと先行争いになった吉田敏洋をさばいて主導権。番手の諸橋愛にゴール寸前で差し切られたが、文句なしの別線粉砕だった。「結果には結びついていないが、自力の走りはイメージとかけ離れてはいない」。その言葉を激走で証明。いまだ機動力は超一級品だ。

 GR賞は関東4車結束で平原の番手回り。別線の福島勢は渡辺一成-新田祐大でスーパーダッシュの新田は前次第となった。三谷竜生に園田匠が続くがライン2車。深谷知広も単騎ならレースメークは平原だ。

 「世界選手権でもチームスプリントの3走目だから長い距離を踏んでみたい」と言うナショナルチーム渡辺の先制もある。ならば平原が3番手奪取からスパート。渡辺がまくりに構えるなら平原がカマしてペース駆け。いずれにしても武田と平原のゴール前勝負だ。3連単は(3)=(9)から総流し。