寡黙な男も、思わず大笑いの展開だった。1予10Rは、松本貴治(25=愛媛)が赤板すぎからの突っ張り先行で押し切った。

レース後、番手で2着の田中誠に「十中八九、突っ張りはないって言ったよな」と言われると「いや、そうなんですよ!」と大笑い。ただ、赤板手前まで一本棒で誰も押さえに来ない展開。先行で売っている松本にすれば、逃げ切れる距離だった。「突っ張らないって言ってしまったのに踏んでしまったので、どうしようかなって」と、再び笑わせた。

普段は侍のように報道陣の前で笑顔を見せない松本。貴重な笑い声が検車場に響き渡った。