地元稲川翔(31=大阪)がきっちりと抜け出して新春Vを飾った。A級決勝でも大阪期待の109期堀僚介(21)が完全Vを飾り、縁起がいい地元アベックVとなった。レースは近畿4人が鉄の結束をみせた。前を任された藤田勝也が赤板から主導権。打鐘で橋本智昭が仕掛けると、今度はホームから近畿2番手の山本伸一が発進。稲川に三谷政史が続いて、単騎の坂口晃輔が4番手に付けた。

 2角過ぎから根本哲吏が仕掛けたが、山本の脚勢は鈍らずに、前4人で直線勝負。山本番手の稲川が余裕で差し切った。

 今年のS級で全国最初の優勝者となった稲川は「近畿のみんなの力で優勝することができました。昨年はケガで苦しみましたが、6月の地元高松宮記念杯では優勝を目指して頑張ります」と多くのファンの前で健闘を誓った。【杉森洋一】