【山本幸史・ヤマを張れ】

◆12R

チャンピオンジャージーは、誰にも渡さない。今年無冠の三谷が、優勝でGP連覇への挑戦権をつかむ。

未勝利の今開催だが、要所での動き、判断は光る。初日の日競選理事長杯では南潤が行けないと判断すると、最終ホームで強引に自力発進して3着。準決10Rは、佐藤博－小松崎に飛び付き3番手に。小松崎の番手まくりに流れ込む形にはなったが「飛び付くのに口（車間）が空いて余裕がなかったが、最低限のノルマかなと思う。2人で勝ち上がれたので」。いわば手堅い決勝進出だ。準決でも連係した村上博も「あれは竜生の判断」と納得している様子だった。

松戸（千葉）G3が今年初V。「あれがきっかけにはなったかなと思う。それに（中1日で）競走の流れのまま戦えている」。松戸の2日順延、今回1日順延のアクシデントも前向きにとらえられているのは、ダービー2連覇の実績から来る風格か。初タイトル間近の清水とは経験値が違う。

関東学院大CTBだった元ラガーマンは準決前夜、宿舎でラグビーW杯日本代表戦を観戦。「すごい、としか言いようがない。自分たちのころ、予選で4連勝するなんて考えられなかった。パワーをもらった、ということにしておいてください」とほほ笑んだ。

鍵を握る清水は「決勝は臨機応変に」と言った。位置が悪くなれば、一気の先行策もあるだろう。ただし番手はヨコに不安がある中川。三谷は位置がかち合ったときは番手を狙う。まくりとさばきの両面策で勝つ。3連単（1）－（2）（5）（9）（3）－（2）（5）（9）（3）。（1）（2）（5）と（1）（5）（2）が大本線だ。