下のトーナメントで石井貴子が連勝で勝ち上がった。
コレクションも取った選手が、記念すべきガールズG1に出場できず、複雑な心境もあるだろう。初日の1着インタビューからは「私のステージはここ(G1の前半戦)ではない」の思いを感じたが、2日目は少し落ち着いたように見えた。
この経験は必ず今後に生きる。出口はすぐそこだ。
準決で印象に残ったのが太田りゆだ。初手にこだわらず、5番手まくりで圧勝した。
同じく佐藤水菜もそうだったが、危ういシーンがあった。太田の狙いすましたような乗車フォームは、まさしく女豹をほうふつさせる。「出場する機会が少ないのに応援してくれてうれしい。明日(決勝)も一番、応援してください!」とアピールした。
彼女は自分がどのように見られているのか分かっている。だから、どこに出ても物おじしない。以前は、競輪になるとどこか弱気なところが感じられた。しかし、今節はそれがない。レースに自信があるからだろう。
決勝は尾方真生と児玉碧衣がもがき合うと思う。佐藤水菜より前にいたらチャンスだ。(日刊スポーツ評論家)