競輪ダービーが始まる。GPは一発勝負で、ダービーは6日間4走。勝ち上がり方も大切になる「実力日本一」の大会は、見る側の視点も試される。
その本質を知るのが武田豊樹だろう。09年の岸和田ダービーで優勝し、時代を築いた名選手だ。年齢とともに当たり前のようには出場できなくなったが「残酷だが、負けたくない気持ちは当然ある」と気持ちを奮い立たせる。
ダービーについて聞くと「関係者も選手もモチベーションが高く、長丁場で勝つから価値がある大会です」と、慎重に考えながら答えてくれた。「我々の時代と若い子たちの雰囲気は違って、負けてもサバサバしているけど気持ちの切り替えが早い。そこが尊敬できる。でも、ダービーはやっぱり緊張感がありますね」と話す。
武田はタイトルを量産した中で、ダービーVは1度だけ。意外な数字だが「いつも村上(義弘)さんにやられていました。僕は2着がタイトルと同じくらい多いですよ」と苦笑する。昨年は平原康多が引退し、今年は小野俊之も引退。「自分と戦った選手たちが辞めるのは、正直いいニュースではない。気持ちも落ちるし、自分もそろそろかな…といつも思っている。でも、1日1日踏ん張って今がある」と、手探りの毎日のようだ。
1予6Rは町田太我の先行に、小林泰正と道場晃規がどう立ち回れるかが焦点となる。小林は前前に攻めるので、何とか食らい付いて、存在価値を示したい一戦だ。(日刊スポーツ評論家)























