日刊スポーツ新聞社制定「第31回競輪年間三賞」が決定した。MVPの殊勲賞は、競輪祭などG1・2冠に加え、年間を通じて活躍した新田祐大(31=福島)が2年ぶり2度目の受賞。表彰式は2月14日、東京・品川プリンスホテルで行われる。

 MVPの殊勲賞は2年ぶり2度目。新田祐大は「2年前にいただいた大変素晴らしい賞。プロスポーツ選手としての責任感が芽生えるようになりましたし、また選ばれたいという気持ちがあったから頑張れたと思います。大変光栄です」と最敬礼で感謝を口にした。

 17年は新田にとって転機の年となった。1月からナショナルチームに復帰すると、潜在能力がみるみる引き出された。本職の競輪では、高松宮記念杯と競輪祭のG1・2冠に加え、G2サマーナイトFも優勝。V逸となったG1のオールスターと寛仁親王牌も、番手の渡辺一成とのワンツー決着で自身は2着。年間を通じて抜群の成績を収めてきた。

 「ナショナルチームに復帰した最初のうちはゼロベースからのスタートで、右も左もわからなかった。1年経験してようやく過ごし方にも慣れてきました」。6月の高松宮記念杯、そして11月の競輪祭と尻上がりに調子を上げたのも、新たな練習環境に適応できたと同時に、ブノワ・ヘッドコーチの指導の効果だ。

 「18年もプロスポーツ選手のトップ選手として向上できるように頑張る」。今年もスピードスターが輪界に旋風を巻き起こす。

 ◆新田祐大(にった・ゆうだい)1986年(昭61)1月25日、福島県会津若松市生まれ。白河高卒。90期生として05年7月函館でデビュー。12年ロンドン五輪チームスプリントで8位。4日制以上のG1は5冠。通算848戦292勝。通算獲得賞金は8億2871万5437円。172センチ、86キロ。血液型O。