金子拓矢(34=群馬)がインから堂々の逃げで04年デビュー以来、15年目でG1初制覇を決めた。2着は斉藤仁、3着は中沢和志が入った。

 優勝戦はコンマ01のぎりぎりのスタートタイミングだった。「少し早いと思ったが、そのまま行った」。1周1Mはまくった中沢を受け止めて先マイ。道中は後続に付け入る隙を与えずに初タイトルをゲットした。

 準優前は「眠れないほど緊張した」と言うが、優勝戦前の夜は「しっかり眠れた。準優が一番緊張していた。優勝戦は冷静でした」と振り返った。

 「今節は序盤に外枠をいい成績で消化できたから準優は乗れるかな、とは思った。それがまさか、ですね」と波水面で苦手と公言していた江戸川での初G1獲得には驚きを隠さない。これで3月浜名湖のSGクラシック出場権を得た。「それは、これから考える」と少しG1制覇の余韻に浸った。来月の初SGでは、勢いを増した金子旋風を再度巻き起こす。【木村重成】