夏真っ盛り、平和島ボートのG1開設64周年記念トーキョー・ベイ・カップ(優勝賞金900万円)が明日20日に開幕する。初日、2日目のメインにドリーム戦が組まれ、初日のトーキョー・ベイ・ドリームには浜野谷憲吾(44)、2日目のピースター・ドリームには長田頼宗(33)の2人の地元東京支部選手が出場する。東都のエース・浜野谷と大会連覇を目指す長田。地元の両雄が今シリーズを引っ張っていく。

 浜野谷は6月の丸亀周年で15年6月の江戸川以来、3年ぶりにG1制覇を遂げた。東都のエースとしては、少々ごぶさたの記念レース優勝は、復活への大きな1歩だ。

 浜野谷 めぐってきた(優勝戦の)1号艇。チャンスをものにできるんだから、まだやれるかなと思いましたね。

 ただ、その後の下関周年でFを切ってしまう。その影響は地元G1でどんな形で表れるのか。

 浜野谷 スタートは慎重になる。でもね、平和島は何回も走っているから、スタートは自信あります。(Fを)1本持っていてもね。(スタートの目標になる)空中線も勘と合いますから。平和島でFはあんまり記憶がない。2本しかないんじゃないかな。

 浜野谷の記憶通りで、出走が646回もありながらFは2本しかない。07年に平和島で開催されたSG第42回クラシックでは、1号艇の植木通彦(引退)がFに散る中、浜野谷はコンマ00のタッチスタートで乗り切り優勝した。これは今でも語り草。平和島のグレードレース優勝はSGがこの1回と、G1も05年第51回大会で優勝がある。多摩川、江戸川を含めた東京3場の中でも浜野谷といえば平和島だ。

 浜野谷 やっぱり平和島は思い入れがありますね。デビューして、その節で初勝利も挙げたし。ドリーム戦の1号艇についてもほんとにありがたいです。

 浜野谷が東都のエースと言われるようになって、何年になるだろう。24歳で初のSGタイトルホルダーになり、その後も大活躍。そんな浜野谷も40代半ば、今は若手の突き上げもある。

 浜野谷 地元の周年はやっぱり地元選手が頑張らなきゃ。東京の選手はみんなそうじゃないですか。自分も負けないように頑張ります。

 ◆浜野谷憲吾(はまのや・けんご)1973年(昭48)11月8日、北海道余市町生まれ。70期生として92年5月平和島でデビュー。93年9月戸田で初優勝。SGは98年10月福岡ダービーで初制覇して通算4回優勝。中央競馬の浜野谷憲尚騎手は実兄。169センチ、57キロ。血液型A。