【天野保彦のオレに任せろ】

 乗ってる男が準決勝進出だ。「オレに任せろ」の天野保彦は、3日目10Rで佐藤貴也に◎を打つ。2日目9Rは、切れ切れのスタートから1着。初日に続き連勝となった。18年はオールスターでSG初優勝を飾り、G2川口記念も制するなど、大きな成長を見せている。今節もマシンの状態は良好で、SG連続Vが視界に入った。

 「タカヤ劇場」がファンを魅了した。2日目9R、佐藤貴也が枠番抽選で引いたのは7枠。内にスタート巧者がいて、決して楽な位置ではないが、あっという間に3番手へ進出する。6周1角で中村雅人をしっかりとらえて快勝した。レース直前に降り始めた雨も克服。「連勝は最高。エンジンはいい。乗りやすいし、直線で行ってくれる感じがある」と手応え十分だ。

 デビュー15年目につかんだSGタイトルは、大きな自信につながっている。グレード戦では常にV争いに絡む。レースぶりはもちろん、パーツ交換などの調整力も向上した。初日後はヘッド周りを扱い、ナイターで重要な時間帯に合わせることができた。「若干、跳ねがあるので調整。タイヤは天気を見ながら選ぶ」とさらに上昇を狙う。

 オートレースグランプリとの相性は上々だ。10、11年に優出。17年はファイナリストは逃したが、3、4、1、4、1着と見せ場は十分に作った。走路状態が微妙なだけに、湿走路を気にしないのも強みだ。

 勝利者インタビューでは「ベット・オン・ミーと言って下さい」と催促され、「照沼さん(インタビュアー)お願いします」と返して爆笑を誘った。「タカヤ劇場」はレースだけでなく、セリフでも沸かせる。優勝戦選手紹介で叫ぶためにも、準々決勝で足踏みはできない。

 逆転候補は青山周平と浦田信輔だ。初日、2日目の好内容を評価する。(4)-(3)(5)-(3)(5)(2)(1)を厚めに、(3)(5)-(4)-(3)(5)(2)を押さえた10点。