永井大介(44=川口)が、7周3角で前を走る伊藤信夫をまくり、そのまま押し切った。大会9度目、通算では104度目の優勝。この勝利で、12月に行われるスーパースター王座決定戦トライアル出場ポイント「10」も獲得した。2着は伊藤信夫、3着は荒尾聡が入った。

1度目のスタートは新井恵匠がフライング。最初のスタートで抜群の飛び出しを見せた永井は、仕切り直しとなった2度目も好スタートで1周回で3番手を奪取した。

「スタートは1回目、ものすごくいいスタートが切れたんですけど、フライングで。前回、飯塚最終日に自分がフライングしてるから、また自分かな? って思ったら6(新井恵匠)って発走合図機にランプがついたんで。もう1回、同じタイミングで切ろうと思って、いいスタートが切れた」。好スタートを勝因の一つに挙げた。

「プレミアムカップは非常に厳しい戦いのレースですけど、(自分は)なぜかプレミアムカップの時期になったら調子が良くなったりで。レースではタイヤも食い付いてくれたし、エンジンも良かった」。見事に競走車を仕上げた永井に、勝利の女神はほほえんだ。

2番手追走の荒尾をパスし、勝負どころは伊藤とのマッチレースとなった7周目に関しては「なんとかじわじわ追いついてくれたんですけど、抜きたい気持ちはあるが、抜けるかな? って思っていました。おそらくタイヤが滑ってたんでしょうね、(伊藤)信夫さんがコースを締め出したんで、そこをちょうどうまくエンジンの回転を落とさずにいけました」と、まくりで首位に立った理由を説明した。

「(最近は)プレミアムカップだったり、SGだったり、全然、勝ててなかったんで、年かなって思い、自分に自信をなくしていたんですけど、エンジンを作っていいタイヤと巡り合えれば勝てるんだな、って」。9度目のプレミアムカップ制覇は自信を取り戻せた有意義な戦いだった。

最後に「選手一丸となって頑張っていきますので、これからも応援をよろしくお願いします」。全オートレーサーを代弁し、ファンに感謝の気持ちを述べると、場内のファンから大きな拍手が巻き起こった。