地元の橋本強（36＝愛媛）が松本貴治の先行を利して差し切り、04年7月のデビュー以来、18年目で悲願のG3初優勝を達成した。

敢闘門に引き揚げてくると選手仲間の拍手に迎えられて「やっと取れた。最高にうれしい」と歓喜した。

地元で悲願のG3初優勝を決めた橋本強

目標にした松本が打鐘2センターから一気にペースを上げる最高の仕掛け方になった。しかし、脅威である新田祐大が迫ってきたのも感じて最終3角過ぎにけん制した。「新田が来ていたし、ゴール前はできる限り後からハンドルを投げた。勝った確信はなくて（ゴール後に）3角で大型画面で見て勝っていると分かったし、ファンからおめでとうと言われた」と勝利の味をかみしめた。

松本が逃げて渡部哲男が3番手を固めた愛媛トリオの結束力で奪い取った優勝だ。来年に向けては「（もう1度）G1の決勝で戦いたい」と目標を設定。さらなる高みを目指して全力疾走する。【山田敏明】