52歳5カ月の内藤宣彦(秋田)がS級決勝で差し切りVを決めて、S級史上最年長優勝記録を達成した。これまでの記録は西川親幸(引退)がマークした52歳4カ月で約1カ月塗り替えた。内藤の優勝は7月の小田原S級以来、今年2度目だった。

レースは波乱の結末だった。内藤の初手の位置は渡辺一成-阿部拓真の3番手回りで進み、渡辺は打鐘から一気にスパートして主導権を奪った。

ところが最終3角でアクシデントが起こった。佐々木悠葵(落車棄権)が2角からまくり上げると、渡辺マークの阿部(5位入線、押上失格)が強烈にブロック。2人が絡んで落車した。内藤は内側に退避して追突落車を避けると、渡辺をゴール前でかわしてゴールを駆け抜けた。

 

内藤は「メンバー的に(優勝は)どうかなと思っていた。落車失格があったので手放しで喜べないけれど、自分でも信じられない感じです。記録に名前を残せたのはうれしい」とコメントした。