MVP殊勲賞には、峰竜太(38=佐賀)が、2年ぶりに返り咲いた。日刊スポーツ新聞社制定「第38回ボートレース年間三賞」の各賞受賞者が決まった。殊勲賞は、SG蒲郡ダービーVでポイントトップに立った峰竜太が、グランプリV石野貴之(41=大阪)の猛追を振り切り第36回以来、2年ぶり4度目の受賞を果たした。式典は2月2日に東京・品川プリンスホテルで行われる。(データは、日本モーターボート競走会提供)

峰竜太が4度目の殊勲賞を獲得した。23年はSG復帰を待ちわびたファンに、恩返しをした1年だった。22年2月、ボートレースの信頼を失墜させたとして、4カ月の出場停止処分を受けた。出走回数不足により、B1級から再スタート。一般戦を主戦場にして、23年1月にA1級復帰を果たした。

そこからは怒濤(どとう)の優出ラッシュだった。年間を通して、20度の優出、9度の優勝。4月に津G1周年、9月に住之江G1高松宮記念を制し、10月の蒲郡ダービーで、ついにSG復帰。1年10カ月ぶりに出場した最高峰の大会で、予選トップ獲得から優勝を飾った。全24場制覇の記録も加わり、あまりにもドラマチックな再起劇で、話題を独占した。

2年ぶりに出場した住之江SGグランプリはベスト6に残ったものの、2着に終わった。「石野(貴之)さんの方が流れを取り込んですごかった。能力や運気には参りました」。ボート界トップの勝負師に脱帽しつつ、この敗戦で、さらに今後の目標が定まった。「もう1度、賞金王(グランプリ)を取りたい」。スター性、テクニック、経験値。その全てを駆使して、今年は頂点に返り咲く。

◆峰竜太(みね・りゅうた)1985年(昭60)3月30日、佐賀県生まれ。ボートレーサー養成所の95期生として、04年11月からつでデビュー。同年12月福岡で初勝利。翌年11月からつで初優勝を飾り、09年2月芦屋でG1初制覇。SGは17年7月丸亀オーシャンカップで初優勝。通算G1優勝17度、SG優勝6度。強気なレースと涙もろい性格のギャップでファンの人気を集める。勝利のアロハポーズは全国のボートファンに広がった。173センチ、51キロ。血液型B。