日刊スポーツ新聞社制定「第36回オートレース年間三賞」が、選考委員会により選定された。23年に3度SG戦を制した青山周平(39=伊勢崎)が、2年ぶり5度目の殊勲賞に選出された。新型コロナウィルス感染症対策の影響で昨年まで中止となっていた表彰式が、今年は4年ぶりに都内のホテルで開催される予定。

SG15冠の現役最強レーサー青山周平が、MVPに当たる殊勲賞を獲得した。「殊勲賞を受賞できて、光栄に思います。日刊三賞には毎年のように選んでいただき、感謝しています」。しっかりとした口調でコメントした。

昨年の前半は、ライバルの鈴木圭一郎が全日本選抜とオールスターでSGを制覇するなど大活躍。23年度後期適用ランクでは、その鈴木に2年ぶり8度目となる全国ランクS級1位の座を譲る形となった。

プライドが許さない青山の反撃は夏場から始まった。「4月末の飯塚オールスターが終わって、夏の前あたりからエンジンが上向いてきた。その後は、ずっといい状態が続いてくれました」。

8月の伊勢崎オートレースグランプリで23年SG初優勝を決めた青山は、続く特別G1共同通信社杯プレミアムカップと浜松SG日本選手権を制した。さらに、年末のSGスーパースター王座決定戦では、史上初となる5連勝のパーフェクトVを達成。2年ぶり5度目のシリーズ制覇を10連勝で決めた。この勝利で、年間歴代最多記録を更新する97勝をマーク。賞金王にも輝いた。「去年は、これ以上ない成績を残せた。あまり自分は数字などを意識しないタイプ。チャンピオンどうのとかは好きではない。目の前のレースに全力を尽くしてきた結果です」。前人未到の大記録を、淡々と振り返った。

もはや『最強戦士』の快進撃は、誰にも止められない。これまでの経験を生かして、自らのメンタルも冷静にコントロールできている。まさに、心技体の全てが充実している。

そんな青山も今年で40歳を迎える。選手としては中堅世代に差しかかった。「黒ちゃん(黒川京介)や、中村杏亮君とか長田稚也君など、勢いある若手がどんどん出てきた。もちろん圭一郎君(鈴木)もですよ。みんな自分とは、10歳以上も年齢が離れている。若い人のいい部分を吸収して、もっと整備も乗る方もうまくなりたい」。飽くなき探求心で令和6年は『成長』をテーマに、目的意識を持って常に進化を続ける。

◆表彰式に読者10組20人をご招待 2月28日に東京・品川プリンスホテルで行われるオートレース年間三賞の表彰式(午前11時開始)に読者10組20人を招待します。希望者ははがきに2人の住所、氏名、年齢、電話番号を明記し〒104・8055(住所不要)日刊スポーツ新聞社広告「オートレース年間三賞読者招待」係まで。締め切りは26日必着。希望者が多数の場合は抽選で当せん者を決めます。発表は招待状の発送をもって代えます。応募は1人1枚でお願いします。

◆青山周平(あおやま・しゅうへい)1984年(昭59)12月5日、千葉県生まれ。伊勢崎所属31期生。全国ランクS級2位。SG優勝はSS王座決定戦5度(21年に3連覇達成)、日本選手権4度、オートGP4度、オールスター1度、全日本選抜1度。通算優勝97回。趣味は映画観賞、公営競技観戦。164センチ、54キロ。血液型O。