F2モーニングの予選1Rに矢口啓一郎(43=群馬)の名前を見て、目を疑う人もいるだろう。
昨年7月に高松で落車して右肘を骨折し、前期を棒に振った。「傷口が化膿(かのう)してしまい、3カ月以上はプレートが見えたままの状態でした」。腕に力を入れられないため、その間は固定式の自転車で足を回すことしかできなかった。
このままでは終わってしまう。そんな危機感から復帰を早めたが、現状は万全とはほど遠い。「いい時のイメージを追ってしまうと落ち込むだけ。今できることを1つ1つ確認して、つぶしていく作業ですね」。競輪が好きだから、辞めることは頭にない。
そんな状態でも、初日は新井剛央が迷いなく矢口に前を託した。新井の冗談めかした「俺が前よりいいだろ?」の言葉には、深い情とエールが感じられた。意気に感じた矢口の精いっぱいの走りに期待がかかる。





















