上條嘉嗣(34=大阪)が逃げを決め、自身初のグレードレース優勝を飾った。23年11月鳴門一般戦以来、通算5度目のV。2着は藤岡俊介、3着は広瀬将亨が入り、3連単の配当は2450円。レース後、同支部の石野貴之や田中和也らが「初Gだ! 水神祭だ!」とうれしそうにあおったが「そんなん聞いたことないでしょ、いらんでしょ」と満面の笑みで拒み、水面に飛び込むことはなかった。

レースは枠なりの3対3。スタートはイン上條が1番遅くコンマ16と後手になったが、伸び返して1Mを先制し押し切った。「ちょっと遅れたかなと思いましたが、スリットで藤岡さんの(身体が)起きていたぶん耐えられたかなと思います」と、安堵(あんど)の表情を浮かべて振り返った。

相棒の25号機は「出足は前操者の石川(真二)さんが仕上げてくれていましたのでずっと良かったです。それを壊すことなく伸びを付けたかった。結果的には伸びはまあまあいい感じの仕上がりにはなりましたね。ただ、藤岡さんは伸びていましたね」と、藤岡が駆るエース8号機の伸びには脱帽の様子だった。

この優勝で今期の出走は終了となる。自己最高勝率更新は確実だが「たまたまですよ」と謙遜した。

今後については「(弟の上條暢嵩選手と)切磋琢磨(せっさたくま)しながら、1走1走、目の前のレースをがんばります」とした。

次走は三国一般戦(5月1日~6日)に登場予定。