被災を乗り越えた熊本で14年ぶりに行われているG1全日本選抜もいよいよ最終日。12Rで決勝が行われ、26年最初のKEIRINグランプリ出場者が決まる。「競輪黙示録」スペシャルの松井律は古性優作(34=大阪)の1年4カ月ぶりのタイトルに期待した。

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古性が1年間ため込んだフラストレーションは、ようやく解放されそうだ。

25年は大けがにも見舞われ、4年ぶりにG1無冠に終わった。年が明けても調子は上がり切らない。“絶対王者”の信頼が揺るぎ始めていた。

練習では寺崎にまざまざと強さを見せつけられ、自信は失うばかり。大会初日も寺崎がまくり切ったが、後ろから郡司浩平に抜かれて、“ハコ3”を食らう屈辱を味わった。

しかし、2日目スタールビー賞で突如としてよみがえった。前の寺崎-脇本が不発とみるや、力強いペダリングでグイグイと直線の中を伸び切った。

「開催中に出力を上げることはできない。乗り方でどうにか戦える状態に持っていった感じですね」。この対応力は、古性独特の感性がなせる業だ。

準決10Rは、脇本の上がり「10秒8」のまくりに付きバテすることなく、1車輪差まで差し込んだ。今年に入って、脇本の後ろは大半が離れていた。これで自信は確信に変わった。

「初日とは別物だし、久しぶりの感触。あとは少しシューズを調整すれば、さらに上積みが見込める」。

決勝は、SSの3人に、今大会のラッキーボーイ三谷が加わり近畿は4車。別線勢はいざとなれば、近畿のウイークポイントである脇本のヨコという部分を突く。そうなれば、脇本の消耗は避けられない。最後に順番が回ってくるのが古性のタテ足だ。(9)-(1)(3)(6)(7)-全通りで28点。