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ジョーダン日本レコードで初G1/天皇賞

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天皇賞・秋を制し、ガッツポーズで喜ぶピンナ騎手とトーセンジョーダン
天皇賞・秋を制し、ガッツポーズで喜ぶピンナ騎手とトーセンジョーダン

<天皇賞・秋>◇30日=東京◇G1◇芝2000メートル◇3歳上◇出走18頭

 短期免許最終日に、ニコラ・ピンナ騎手(23=イタリア)が大仕事をやってのけた。7番人気のトーセンジョーダン(牡5、池江)で2着ダークシャドウ以下を退け、人馬ともG1初制覇。勝ち時計の1分56秒1はウオッカのコースレコードを1秒1も更新する日本新となった。池江泰寿調教師(42)は2週連続G1勝利。今後はジャパンCから有馬記念を目指し、来秋は凱旋門賞挑戦を視野に入れる。

 緑と青の勝負服をまとったピンナを背に、トーセンジョーダンが鉛色の空を切り裂いた。迫るダークシャドウを半馬身封じ込め、ゴールへ飛び込んだ。鞍上は何度もムチを空高く掲げ、歓喜を爆発させた。

 逃げたシルポートが作る1000メートル通過56秒5の激流が、最高のエネルギー源だった。距離が2000メートルになってから最速のラップ。極限の力勝負になったことが、瞬発力では分が悪いトーセンジョーダンに味方した。前方に広がる馬群をなめるように、外に持ち出す。坂を上がってから勢いが増すと、ひたすら右ムチで鼓舞した。殊勲のピンナは「本当にうれしい。伝統の天皇賞を勝てた。パドックで乗った時も出来が良くて、充実していた」とまくしたてた。

 今年5月に初来日。最初の1カ月は欧州とのペースの違いに戸惑った。その時母国イタリアのM・デムーロ騎手の助言が脳裏をかすめた。「日本のコースは広い。とにかく、じっくりじっくり、だ」。イタリアは小回りコースが多く、早めに追い出さないと結果が出ない。競馬の質の違いを体に染み込ませるのに時間がかかった。ようやくG1勝利という結果が出たのが短期免許のラストデー。「レースVTRを見た時に、アナウンサーが『ゴールイン』と言うのが分かった。だから今日も自分がゴールする時は心の中で『ゴールイン』と言っていたんだ」と振り返ったように、心には余裕があった。道中も「ブエナビスタを見ながらレースした。直線で相手の手応えが良くなかったので、トゥザグローリーを目標にした」。冷静な切り替えが勝利を導いた。

 サッカーはU-16ナショナルチームに選出された経験があるほどの腕前。体が小さく、プロの道を諦めたが、調教師である父の勧めで騎手を目指した。目指すものがイタリア代表からG1ジョッキーに変わっても研究熱心な面は変わっていない。今夏、母国で騎乗する間もDVDでトーセンジョーダンが勝った札幌記念などをチェック。「札幌であの競馬ができるなら、東京なら楽しみ」と早くから期待を抱いていた。

 今後はジャパンC(G1、芝2400メートル、11月27日=東京)から有馬記念(G1、芝2500メートル、12月25日=中山)と王道を行くが、ピンナは免許の期限切れで乗れない。「それはしょうがない。ただ、この勝利で自信がついたので、来年は1~3月を予定していたけど、日本のG1の季節に来ようかな」。来年はパートナーとともに、先の夢を見据えた。【高橋悟史】

 [2011年10月31日8時41分 紙面から]




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