ハープ早めの先頭で古馬斬りV/札幌記念
<札幌記念>◇24日=札幌◇G2◇芝2000メートル◇3歳上◇出走14頭
日本馬初の凱旋門賞制覇がうっすら、いやはっきりと見えてきた。桜花賞馬ハープスター(牝3、松田博)が「2強決戦」の評判通り、ゴールドシップ(牡5、須貝)との一騎打ちを制した。後方2番手から早め先頭で、最後方からまくってきたゴールドの猛追を振り切る新しいスタイルで、強豪ぞろいの一戦を制した。本番の凱旋門賞(G1、芝2400メートル、10月5日=ロンシャン)に向け、最高の前哨戦となった。
大歓声が待つ直線に世界を見据えた2頭が動いた。ハープスターとゴールドシップ。3角過ぎ、馬群をのみ込むように追い出した。残り300メートルで先頭に立ったのは、前にいたハープだ。川田騎手は「向正面でゴールドシップの位置を確認した。動きだしてくれてから、すごくいい雰囲気で上がっていってくれた」。脚色で上回るのは芦毛の怪物。デビュー7戦目で初めて、上がり最速の座を譲った。だが、しぶとくリードを保ったままG1・5勝馬を3/4馬身封じた。
新しいハープを見せた。これまでの最後方一気、カミソリのように切れる脚ではない。“剛”の走りで古馬牡馬を蹴散らした。「3角から少しずつ動かしていいという指示があった」。小回りの札幌だけでなく、追い込み一気では勝ち切れないロンシャンのタフな馬場を意識した競馬で勝った。3歳牝馬のVは92年サンエイサンキュー以来22年ぶり2頭目という快挙も添えた。
不安を抱えての出走だった。2着に敗れたオークスの直線で、左前脚の蹄鉄が外れかけ、蹄に想像以上にダメージを受けた。放牧先の調整も遅れ、想定通りの調教をこなせなかった。そんな状況でも松田博師はさらりと言った。「俺らは馬が競馬にいったらもうジョッキーに任せるしかないんやから。だから慎重に馬を見て、調教で(馬を)つくる。それが仕事や」。入厩後、芝での追い切りは1本だけ。師は予定を前倒し、2週前に札幌入り。スタッフとメニューを組み立て、懸命に仕上げた。
日本の代表だ。4年前、厩舎の大先輩ブエナビスタは札幌記念で2着に敗れて凱旋門賞挑戦を断念したが、今度は胸を張って海を渡る。師は「まあ、良かったわな」と目尻を下げた。「目いっぱいの仕上げではない中、とにかく結果が出てうれしい。無事にこのまま凱旋門賞に向かってほしい」と白い歯をのぞかせた川田が、本番でも手綱をとる予定。最高のコンビが日本馬初の歴史を作る。【松田直樹】
[2014年8月25日9時3分 紙面から]
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