浦和レッズFW興梠が、J1記録の7年連続2ケタ得点にあと1点と迫っている。7月28日に首位を快走する広島から2ゴールを決めて今季得点ランク3位の9得点目をマークした。2試合連続ゴールで、J1通算得点は歴代7位の129点、浦和で80点はFW福田正博の91点に次いでクラブ2位。チームは5戦負けなしと上昇気流に乗ってきた。

 好機を確実に仕留める決定率の高さだけでなく、華麗なポストプレーもさらに磨きがかかる。サッカー分析会社「データスタジアム」によると、アタッキングサード(敵陣攻撃エリア)での被タックルは22回で、うちボールキープは10回。同キープ率は45・5%となる。今季のJ1平均は17・5%で、20回以上のタックルを受けた49人中1位。自身初の2ケタ得点を達成した09年以降では最高だ。

 175センチ、72キロと体格に恵まれているわけではない。そのポストプレーは、まさに柔よく剛を制す。しなやかに相手の圧力を受け流して攻撃の起点になる。そうして大きなケガもなく、エースFWとしてコンスタントに得点を積み重ねてきた。今日1日は昨季王者の川崎F戦。史上3人目の快記録達成なるか注目だ。【石川秀和】

(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「データが語る」)