J1昇格圏内の2チームと明暗が分かれた。J2第29節は11日、各地で行われ、5年ぶりのJ1復帰を目指すアルビレックス新潟はホームでモンテディオ山形に1-2と痛恨の逆転負けを喫した。上位2チームはともに逆転勝ちし、首位ジュビロ磐田が勝ち点62、2位京都サンガが同61。第29節時点で試合数の倍以上の勝ち点を獲得した。一方、勝負弱さを露呈した3位新潟は同51のまま。上位2チームとの勝ち点差は「10」に広がった。

今季のJ2は磐田と京都が力強く、ハイレベルな争いを続ける。J2が現行の22チームによる年間42試合制となった12年以降、30戦消化前に勝ち点60以上は8、9チーム目。同一シーズンに2チームは14年の湘南と松本以来、7年ぶり2度目。14年も今季と同じく2位と3位の勝ち点差は「10」に開いていた。過去の7チームは全てそのままJ1自動昇格を決めている。

新潟としては厳しいデータだが、それでも就任2年目のアルベルト監督の下、ボールを大事にするスタイルを進化させ、昨季同時期の勝ち点45を上回る。得点数も42→49に増加し、失点数も32→29に減少。残り13試合で状況は厳しくなったが、最後の最後まであきらめることなく、いい意味で開き直って自分たちの信じる道を突き進むしかない。【石川秀和】

11日の山形戦で、右足で先制のボレーを決めた谷口
11日の山形戦で、右足で先制のボレーを決めた谷口