J1昇格が目前に迫ったことによる重圧なのか、前半は思うようにボールを前へ運べなかった。J2首位のアルビレックス新潟は1日のアウェー山形戦で、今季初めて前半にシュートを1本も打てなかった。後半からは巻き返して逆に相手のシュートを0に封じたが、最終のスコアは1-1。松橋監督は「内容に対しては不満の残るゲーム」と言った。

前半34分、170センチ以下のDFが3人並んだ最終ラインの弱点をハイボールで突かれて先制点を許した。それでもチームの伝統である最後まで諦めない姿勢を示し、後半終了間際に途中出場のFW谷口が同点ゴールを決めた。松橋監督は「最後まで諦めずに出て行く。そこは自分たちのスタイルの一部」と評価した。

だが、前半ビハインドで折り返す展開はやはり厳しく、同状況の試合は今季3分け3敗。そこから逆転勝ちしたことはない。アルベルト監督が率いた20、21年も前半ビハインドの試合は通算8分け11敗と未勝利。この日は選手交代などでリズムをつかみ、逆転への期待が高まったが、結局は勝ち点1にとどまった。

2位横浜FCとの勝ち点差も1に縮まり、優勝でのJ1昇格を達成するためには相手の出方をうかがっている余裕などないはず。今季の先制試合は21勝1分けと無敗。この必勝パターンに持ち込むためにも試合序盤から攻め続けたい。

【石川秀和】