日本代表FW大迫勇也(28=ブレーメン)はピッチ外での影響力もハンパない!? 11日、地元である鹿児島の本坊酒造とのアンバサダー契約を締結したことを発表した。

サッカーの現役選手が酒を扱う会社と契約を結ぶのは珍しいこと。名実ともに日本のエースとなった自身の力を、生まれ育った故郷に少しでも還元したい考えだ。

鹿児島名物といえば芋焼酎。その鹿児島をルーツにする大迫が、生まれ育ったさつま市加世田で1872年(明5)に創業された本坊酒造のアンバサダーに就任した。大迫は同社を通し「僕が生まれた場所であり、とても強い縁を感じております。一緒に鹿児島を盛り上げていけたら」とコメントした。

大迫は現在、日本代表としてアジア杯UAE大会の真っ最中。9日のトルクメニスタンとの初戦では0-1から2ゴールを奪う活躍でチームに勝利をもたらした。このタイミングでの発表になったことについて同社の担当者は「(活躍したことを)意識しないことはないですね」と苦笑いした。昨年6月のW杯ロシア大会ではコロンビア戦で決勝ゴール。“半端ない”影響力はピッチの外に及んでいる。

現役プロサッカー選手としては珍しい、酒とのタッグ。そこには、故郷への恩返しを長く臨んできた大迫の思いがあった。17年6月には自身がプロデュースするトレーニングスタジオ「オオサコラボ」を鹿児島市にオープンさせた。現在はドイツでプレーし、日本代表活動もある中、昨年9月ごろから本坊酒造と協議を重ねて実現に至った。同担当者は「(売り上げの)数字というところでももちろん期待しています」と話した。

当面は同社の広告塔として、ポスターやCMなどでの宣伝に一役買う。その他のことは未定ながら、大迫の枕ことばとなった「半端ない」を活用したラベルや広告展開についても同担当者は「そういう考えもありますね」と、検討していくことを明かした。“大迫ブランド”が、。サッカーの枠を超えて異色のコラボを生んだ。

◆本坊酒造 1872年(明5)創業の、鹿児島市に本社を構える総合酒類メーカー。本格芋焼酎の「桜島」ブランドをはじめとした本格焼酎や梅酒、ワインやウイスキーなどの製造・販売のほか、山林事業、観光事業、不動産事業も展開する。スポーツ界への関わりも深く、15年には九州・福岡出身で、男子ゴルフ12年賞金王の藤田寛之と広告出演契約を締結したこともある。資本金1億円、従業員は約200人。本坊和人社長。