出番がなかった日本代表DF長友佑都(32)はベンチから戦況を見守り、18歳でデビューしたMF久保建英を「ドラえもん」「バケモン」と例えて絶賛した。

久保のプレーの感想を問われると、ポケットからさまざまな便利アイテムを出すドラえもんを挙げ「アイテムとか引き出しが多すぎて、何出すか分からない。彼とも練習して、今日の試合も見てるけど、分からないんだよね。読めない。僕は左利きの選手は止めやすいんです。分かりやすいから。でも彼は縦にもいける持ち方をするので、左足だけを切れない。あの持ち方。すごい才能です」と話した。

久保のようなタイプが敵だったらと問われると「嫌です」と即答し、「嫌ですけど負けないですよ」と笑わせた。

久保の嫌な部分について「ドリブルだけならいいんですよ。彼はパスも出せるでしょ。視野も、見えているところが目的地のゴールを意識しているんですよ。怖いんですよ」と解説。

「足出せない。緩急あるしスピードあるし、フィジカル能力も高くなっているこれ、久しぶりにバケモンが出てきたなと思いますよ」とし、久保のプレーはもちろん、コメントなどの言動にも「人生2回ぐらいやってるんじゃないですか。そう思うぐらい、冷静で客観的に見ている。そういう部分も含めて楽しみ」と話した。

その一方で、海外経験が長い先輩として、今後、久保が海外移籍した後に「順調に育ってほしい」との“親心”も見せた。

「海外で厳しい環境に行くと、監督のシステムに合わなかったりとか、うまくいかないことも出てくる。その中で、彼がもう1ランク、2ランク上に行くためにはメンタルもすごく大事になる。そこも含めて見守りたい」

試合後はシュートの場面にも触れ「力んだな」と声をかけたという。

「彼ぐらいの能力があって、冷静に自分をみれている選手でも、新しい世界に飛び込んだときに緊張感で力んだり、固まったりするんだろうなと思ったのでね。彼がギリギリの中の戦いで学んで成長していくのかなと。結果を出してほしいですね。ゴールという結果を出してほしい」と期待を込めて話した。