全試合に出場したMF旗手怜央(22=順大)は、日本が目標に掲げる「東京五輪で金メダル」に警鐘を鳴らした。

1分け2敗と未勝利のまま大会終了。川崎F入りする旗手はシャドー(1トップ後方)の位置から好機をつくったが「前半からゴール前までスムーズにプレーできていたけど、点が決まらない。そこだけ」とフィニッシュの精度を課題に挙げた。「決定的なシーンが1本あった。メンタルだけじゃなくて技術のところも足りないと、この3試合を通してすごく自分の身に染みた」。出場機会を得たことで、改善点の見えた大会だった。

ただ、約2週間を通してチームとしての積み重ねができたことも感じているという。12日のシリア戦後は選手だけでミーティングを実施し、試合には随所にその成果が表れた。「タラレバですけど、選手だけでのミーティングももっと細かくやっていたら、結果出せたんじゃないかと思う」と旗手。五輪本番で掲げる“金メダル”の目標は「そこに関してはぶれる必要もない」としながらも、「現状で取ろうと考えると、僕個人的な意見ですけど、絶対に無理だと思う。もっともっと1人1人が成長していくことがチームの成長につながる」と呼びかけた。