日本代表FW大迫勇也(30=ブレーメン)は、この一戦に全てを懸ける-。国際親善試合カメルーン戦(9日、ユトレヒト)前日の8日、森保ジャパンはオランダ・アーネム近郊で最終調整を行った。所属チームの都合で1試合のみの参加となる大迫は、直近のリーグ戦で90分間ベンチを温め続けるなど、苦難の時を過ごしている。オンライン取材では「ゴール」と強調して、有言実行の復活を誓った。

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新型コロナの影響ですべてオンライン取材になることや安全面を考慮し、日刊スポーツは日本からの記者派遣を見送った。通常なら現地取材班が連日練習をチェックしスタメンを予想するが、今回はあらゆる視点から“提案”してみたい。

カメルーン戦の注目は「久保の起用法」。合宿初日のオンライン取材では代表としての自覚と自信、決意を示した。所属クラブでは途中出場続きだが、FW大迫との先発起用はどうか。

久保を軸に戦う東京オリンピック(五輪)まで1年を切った。だがオーバーエージ枠での選出が有力な大迫との代表での共演時間は計54分で同時先発はゼロ。来年も代表活動が可能な国際Aマッチ期間はあるにせよ、新型コロナ禍で先行きは不透明だ。しかも大迫はこの試合でチームを離れる。「大迫-久保」のホットラインがどんな化学反応を起こすか。そこに進化を続ける新10番のMF南野も絡めば…。今年初の貴重な一戦。勝利を目指すのは大前提。東京五輪とワールドカップ(W杯)予選に向けての最大の収穫となり得る可能性の芽も育んでほしい。【サッカー担当キャップ=浜本卓也】